恐ろしめなゲービィさんの小説

【プププストーリー 星のカービィ6】PROLOGUE


ここは、実る果実も眠るほど平和なプププランド。
その丘の上で、ピンク色の球体のようないきものが寝っころがっていた。
ご存じ、カービィである。
「あー今日もいー天気で平和だなーーっと」
カービィがそう呟いた、そのとき。
「……ん?」
もく、もく。
今まで清々しいまでに青かった空が、何やら不気味な黒い雲で覆われていった。
このようなことは、このプププランドに幾度となく起こり、カービィはそれを全て解決している。
今回も、また彼らの仕業なのだろう。
「この黒い雲……まさかまたダークマター!?
あいつら、まだ懲りてなかったのか!?」
そう。
ダークマター一族。
かつてこのプププランド――否、ポップスターを己がものにしようと、黒い雲で包み込んだ犯人。
ポップスターの近隣の妖精たちの住む星、リップルスターを襲った02も、ダークマター一族の親玉、ゼロが進化した姿である。
「こうなったらまた僕g「待て。」」
カービィの台詞を遮る声がひとつ。
「国の危機を毎度毎度お前ばかりに任せてられるか。私に任せろ」
その声は、かつてカービィと対峙したが、今はプププランドの平和を見守っている剣士、メタナイトのものだった。
今回はカービィについてきてくれるらしい。
そして、その横にもひとりの人物がいた。
「あ……あのー、私もご一緒してもよろしいでしょうか……?」
前に02に襲われたところをカービィに救われたリップルスターの妖精、リボンである。
「メタナイト、リボンちゃん!来てくれるの!?」
「はい……!あ、あの……危険な旅になるとは思うけど……
私、カービィの役に立ちたいんです……!」
「そっか。大丈夫、何かあったら僕が護るよ」
「は、はい、ありがとうございます!!」
顔を赤らめながらも、嬉しそうに微笑むリボン。
そんな彼らの後ろに、またも人影が。
「カービィにはメイワクかけちゃったからネ、おわびとしてボクも手伝うヨォ!!」
「マホロアも!?」
マホロア。
カービィたちを欺いて無限のチカラを持つマスタークラウンを手に入れた、虚言の魔導師。
カービィに倒されてからはさすがに懲りたようで、一緒に遊んだりするようになっていた。
「貴様……次裏切ったら輪切りでは済まさないからな?」
誰のためにやったと、とメタナイトがマホロアの頬にちくちくとギャラクシアを突きつける。
どうやらわなわなしているらしい。キャラが少し崩壊していた。
「ヤダナァ〜ジョーダンきついヨメタナイト〜〜;」
マホロア、大量に発汗。
やめたげてよぉ!とカービィがメタナイトを押さえる。
「ア そうそう、コイツラも一緒だヨォ☆」
そういうマホロアの手の先には。
「かっ……勘違いすんなよ、ボクはただボク以外がこの星を狙うのが許せないだけサ!!」
「ボクチンは暇だったから〜♪」
マルクとグリルがいた。
彼らもついてきてくれるらしい。
なんか次々と仲間が増えている気がするが、そんなことは誰も気にしない。
そんな彼らの後ろで、がしゃんと音がする。
「! ジェネも来てくれるの?」
『ハイ――主人ヲオ護リスルノガ従者ノツトメ』
メタルジェネラル。
エッガーエンジンズを護っていた、機械兵。
敵だった筈なのだが――。
「て、おい……ちょっと待て……!!」
何か言いたげなメタナイト。
「じゃみんな行こうか!!」「おーー!!」
そんなメタナイトを気に留める者は誰一人としていなかった。
「無視かよッッ!!」
この作品におけるメタナイトが、いじられキャラになるのかはまだ定かではない。
「なんだよーメタナイトー。」
ぶー。
仕方なく聞いてあげてるといった感じのカービィ。
「なんでそんな聞きたくなさげなんだ……
あのなカービィ。……コホン
そいつはエッガーエンジンズにいたメタルジェネラルだろ!?敵だ!!なんでつれてくんだよッ!!
だいたいなんでこの星にいるんだ!?」
怒涛のメタナイト。
当の本人(メタルジェネラル)は、『ム?』と、他人事のようだ。
「なんでって……暇だからハルカンドラからつれてきたんだよ。
大丈夫!プログラムは僕に忠誠を誓うように改造しといたから」
いい子だよー、とメタルジェネラルを撫でるカービィ。
「それに敵とか味方とか言って差別しちゃいけないんだよ?」
『ソウダヨー』
「うっせーーーっっ!!ジェネ、お前が言うなーーーーーッッ!!!」
キャラが崩壊しているメタナイト。
ぶっちゃけ、メタナイトはキャラが被るのが納得いかないだけなのだ。
それにしても、ジェネの元の持ち主は可哀そうである。
勝手に持ち帰られて、その上プログラムを書き換えられているのだから。
「メタナイトさん、少し落ち着いてくださいっっ」
メタナイトを優しくなだめるリボン。
「うむ……すまない、少々取り乱した……」
「じゃー役者も揃ったことだし、そろそろ行く?」
カービィがそう言った刹那。
「待て。」
箒に乗った少女が、カービィのもとに来た。
内心、「今日はよく呼び止められる日だな……」とか思っているカービィである。
「その旅――私も同行してもよいか?」
「ケケちゃん!!」
カービィやリボンと仲の良い、魔法を使う不思議な少女、ケケ。
「ケケはどうして?」
「うむ、私は森の奥で薬の研究をしていてな――
今作っている薬のあと一つの材料をゼロが所持していると聞いたのだ。
故に、な。」
カービィはイマイチよく理解できていなかったが、一応「ふーん……」と頷いておいた。
「んー……なんかだいぶ同志が増えちゃったねぇ……
協力してくれる仲間が多いのはいいことなんだけどさ」
役者は揃った。
向かうのは、LEVEL 1 Gratin Ground。