1カービィさんの小説

【アニメ版 第二期 星のカービィ】第1話 ドゥ隊長の本気! 


カービィは今、ぼろぼろの状態である。なぜならドゥ隊長の新たな技によって、ダメージを受けているからだ。

カービィ「ぽ、ぽよ…」

フーム「カービィ…」

そんな光景をただ見守るしかないフーム達。しかしフームはカービィに吸い込みをさせる指示をしない。その理由は、カービィが吸い込みを開始しようとすると、ワドルドゥ隊長が待ってましたと言わんばかりの光の玉、つまりビームを飛ばしてダメージを与え、吸い込みが出来ないようにしているのだ。

カービィ「ぷえぇぇ…」

カービィはもう疲れきっている。そんな様子を見ているメタナイト卿はこう考えていた。

メタ(今、カービィは危機的な状況にいる。しかしこれがカービィの成長に繋がる可能性もある。それまで見守ろう。)

そしてメタナイト卿はそのまま様子を見続けた。

ドゥ隊長「ふふふ…もう立てない状況かな?星の戦士、カービィ!」

カービィ「ぽ…よ…」

デデデ「でぇ〜はっはっはっは!ワドルドゥ隊長!早くカービィに止めを刺せ〜い!」

ドゥ隊長「言われなくとも、そうするつもりです…」

ワドルドゥ隊長がデデデ大王に向かってそう言った後、カービィに向き直ると、目に力を入れた。

フーム「このままじゃ、カービィがやられちゃう!」

ブン「でもカービィは疲れて吸い込みもできないよ!」

フーム「そ、それは分かってるけど…」

フームはそう言った後、知恵を振り絞った。

フーム(たぶん、ワドルドゥ隊長が出す光の玉みたいなものを吸い込ませればいいんだけれども…カービィは今疲れていて吸い込めない状態、どうすれば…)

そうフームが考えた時、ある名案が思いついた。

フーム(そうだ!わざわざ吸い込ませなくても…)

そしてフームはカービィに向かってこう叫んだ。

フーム「カービィ!口を大きく開けてーー!!」

カービィ「ぽよ!」

カービィはフームに言われた通り、口を大きく開けて構えた。と同時に、

ドゥ隊長「波動ビーム!」

と、ワドルドゥ隊長が叫び、眼から波動ビームが出た。そしてそれは、カービィの口の中に収まり、そしてカービィは飲み込んだ。

フーム「やった、飲み込んだわ!」

そしてカービィは変身した。それは、

ブン「やったぁ、ミラーカービィ!」

フーム「待って!なんか違和感が…」

確かにブンの言う通り、ミラーカービィのような姿だが何か違う。

フーム「…ミラーカービィって確か帽子の色、赤と青よね?」

ブン「えっ?俺よく見てないからわかんないけど…」

フーム「でも今のカービィの帽子の色、赤と黄色よ!」

ブン「へっ…?」

改めてよく見ると、確かにカービィの帽子の色が赤と黄色だった。

メタ「あれは…ビームカービィ!」

フーム「ビームカービィ?」

ブン「聞いたことない能力だな。」

メタ「杖の先から電撃ビームを出し、それを様々な形状に変化させ敵に攻撃するコピー能力だ!」

エスカル「へ、陛下!こ、これはワドルドゥ隊長にとってピンチなのでは…?」

デデデ「大丈夫ゾイ!新しいコピー能力、ビームカービィとやらになっても、ワドルドゥ隊長はきっと勝ってくれるゾイ!」

ドゥ隊長「ふん!面白い…再戦と行こうか、カービィ!」

ワドルドゥ隊長がそう言うとまた眼が光り出した。

カービィ「ぽよ!」

それに反応したかのようにカービィは返事をし、杖の先が光った。

ドゥ隊長「はあ!」

というワドルドゥ隊長の掛け声と共に眼からたくさんの小さな光の玉、つまりたくさんの小さいビームの玉を放った。

カービィ「“ビームウィップ”!」

というカービィの掛け声と共に杖の先から鞭のような形状をしたビームが出て、いくつもの小さいビームを打ち消した。

ドゥ隊長「やるな!ならば私も!」

そう言うとカービィに向かって走り、ワドルドゥ隊長の眼からもカービィと同じ、ビームウィップを繰り出した。

カービィ「はっ!」

カービィは向かってくるビームに向かって同じビームを当てた。

ドゥ隊長「まだまだぁ!」

と言って、ワドルドゥ隊長はバックステップしてカービィから遠ざかり、飛び上がってたくさんのビームを放った。そしてそれは地面などに当たり、カービィのいた辺りがビームの爆風で見えなくなった。

フーム「カービィ!」

フームは心配そうに砂煙を見つめた。しかしそんな心配もいらなかった。なぜなら砂煙の中からカービィが飛び出したのだ。

ドゥ隊長「くそっ!ならこれならどうだ!」

今度は少し大きめなビームを繰り出した。

カービィ「“レボリューションビーム”!」

カービィは自分の周りにビームを円を描くように振り回した。それによりビームがまた打ち消された。

ドゥ隊長「……ならば!」

ワドルドゥ隊長は地面に降り立ち、眼に力を溜めた。

ドゥ隊長「はあああぁぁぁぁ……」

フーム「まずい……!カービィ!」

フームはワドルドゥ隊長のすることに気づき、カービィに知らせた。

カービィ「ぽよ!“ビームマシンガン”!」

カービィはそれに応答し、ワドルドゥ隊長に向けてビームの雨を降らせた。

ドゥ隊長「ぬぬう…!」

ワドルドゥ隊長は上からの攻撃に溜めを中断せざるをえなかった。そしてカービィはワドルドゥ隊長の前に落ちた。

ドゥ隊長「クソ!これでもくら……」

ワドルドゥ隊長がビームを放とうとしたとき、なんとカービィはワドルドゥ隊長を掴んだのだ!

ドゥ隊長「え!?」

ワドルドゥ隊長の体にビームの電撃がはしる。

ドゥ隊長「くっ!離せ!」

フーム「あれは…?」

メタナイト「あれは“キャプチャービーム”!相手を掴み、ビームを浴びせる技だ!」

メタナイトが技の説明をする中、デデデ大王達が慌てていた。

デデデ「わ、ワドルドゥ隊長!しっかりせい!」

エスカル「早く離れるでゲス!」

しかし、その命令も無意味だった。

カービィ「はあっ!」

カービィが持っている杖の先からビームが出て、ワドルドゥ隊長は空中に押し上げられたのだ。

ドゥ隊長「ぬおおっ!?」

そしてそのまま吹っ飛んでいくワドルドゥ隊長。

カービィ「ぽよ〜〜……!!」

カービィはワドルドゥ隊長が吹っ飛んでいる間に杖に力を込める。

ドゥ隊長「なっ!?ま、まず……」

ワドルドゥ隊長がまずいと言い終わらない内に、

カービィ「“波動ビーム”!」

ビームの最強技が放たれた。吹っ飛ばされたワドルドゥ隊長に向かって。そして、見事にワドルドゥ隊長に当たり、大きな爆発が起きた。

ドゥ隊長「わぎゃーーーーーーーーーーー!!」

ワドルドゥ隊長はそのまま地面に落ちて倒れた。

ブン「やったーーー!カービィの勝ちだ!」

フーム「今度こそ決着がついたわ!」

フーム達が感嘆の声を上げた。

デデデ「ぬぬう、作戦は失敗ゾイ!エスカルゴン!急いでワドルドゥ隊長を回収し、城に戻るゾイ!」

エスカル「まま、待ってください陛下!何かワドルドゥ隊長の様子がおかしいでゲスよ!?」

デデデ「何!?」

エスカルゴンが指を指した方向には、何故か震えているワドルドゥ隊長がいた。そのワドルドゥ隊長は低い呻き声を上げていた。

ドゥ隊長「ううううううぅぅぅ……」

そして次の瞬間、

ドゥ隊長「ぅぅううううぐおおおおおおおおおああああああああっがああああああああああぐがああああああああ!!!」

突然、ワドルドゥ隊長が不気味な叫び声を上げた。余りにも大きな声だったので周りの皆は耳を塞いでしまった。

フーム「わ、ワドルドゥ隊長!?」

フームがワドルドゥ隊長に声をかけたが、彼の耳には届いていなかった。

ドゥ隊長「ぐぎぎぎぎぎぎがががががああああああああ!!!うごおおおおおおおおおおお!!!」

しばらく様子を見ていると突然、彼の真上に黒い塊のようなものが出てきた。彼の体から出る黒い粒のようなものによって出来たものだ。これには皆も驚いた。

一同「!?」

しばらくして、彼の体から黒い粒のようなものが出てこなくなるとワドルドゥ隊長は倒れた、が叫び声はまだ続いた。その声は黒い塊のようなものから発せられていた。そしてその黒い塊のようなものに眼が見開かれた。その眼は激痛に耐えているかのように涙を流していた。

エスカル「へ、陛下!確かあの黒い塊は……」

デデデ「わしが注文した、ダーク・リムルゾイ!」

二人はこう話していたが、叫び声によってフーム達には聞こえなかった。

リムル「ぐぐおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」

やがてダーク・リムルは空に向かって飛び去った。どんどん高く飛んで行き、やがて見えなくなり、そして飛んでいった先が一瞬光ったと同時に、爆発音が遠くから聞こえた。皆が今の出来事に唖然としていた。

デデデ「…は!ぼ、ボーっとしてる暇はなかったゾイ!エスカルゴン、早くせい!」

エスカル「え?あ、ははははいでゲス!」

デデデ大王に命令され、エスカルゴンは車を発進させ、途中でUターンし、倒れているワドルドゥ隊長の足を引っ掴み、デデデ城に急いで戻っていった。

フーム「あっ!…行っちゃった…」

フームが気付いた頃にはもう遅く、デデデ大王達はもう遠くに行ってしまった。デデデ大王が城に戻った後、ワドルディ達にワドルドゥ隊長の手当てを命令した。そして数分後、ワドルドゥ隊長はようやく起きた。

デデデ「おお、ワドルドゥ!大丈夫かゾイ?」

ドゥ隊長「ん…あれ?デデデ陛下?いえ、私は大丈夫ですが…」

エスカル「それは良かったでゲス…。ところでワドルドゥ隊長は廊下に倒れていましたが何かあったのですか?」

もちろん、エスカルゴンが言ってることは嘘である。しかしワドルドゥ隊長はその事に気付かずにこう言った。

ドゥ隊長「えっ?えっと、あの、その……記憶にこざいません……」

デデデ「そ、そうかゾイ。ならいいが……」

ドゥ隊長「あ、陛下。私を治療していただき、ありがとうございます。」

デデデ「当たり前ゾイ!わしは部下思いだからな!でぇはははははは!」

とデデデは調子のいいことを言った後、部屋から出ようとした。

ドゥ隊長「……そういえば、記憶がないことはこれだけじゃありませんよね?陛下。」

デデデ「ん?そうだったかゾイ?」

ドゥ隊長「そうですよ!確か陛下が昔、ここ、デデデ城を出て、ワドルディ達を連れて旅をしてましたよね?その時に私が見つかって、記憶がないと…」

デデデ「そういえばそんなこともあったゾイ。それがなにか?」

ドゥ隊長「いえ、それだけですけど…あっ、後、少し記憶を取り戻しました!」

デデデ「な、何を思い出したんだゾイ?」

ドゥ隊長「いえ、私がビームを使える、ということだけですが…」

デデデ「そ、そうか…ま、まあいいゾイ。ワドルドゥ隊長!仕事に戻れ!」

ドゥ隊長「ははっ!」

そう言ってワドルドゥ隊長は部屋を後にした。

エスカル「陛下、そういうこともありましたでゲスね。」

デデデ「ああ、あの時からワドルドゥ隊長がいるゾイ。さて、部屋に戻るゾイ。」

エスカル「あ、あれ?陛下!BDM社に文句を言わないのでゲスか!?」

デデデ「タダで魔獣をくれたからあまり文句は言わんゾイ!でぇっはっはっはっは!」

そう言ってデデデ大王は部屋を出た。さてここはBDM社と言われる場所。黒い水晶玉の周りに一人、ソード・ダークマターがいる

ソドマタ「新しいコピー能力か…これは盲点だな。」

???「失敗か…失敗しないというのはどこのどいつだったかな?」

ソドマタ「予想外だっただけだ。しかし…面白い。」

???「ほう、なぜ面白いと思う?」

ソドマタ「思い通りにならないというのがな。それが面白いのだ。」

???「ふん!まあいい。…それよりも刺客が見つかったと言っておったが、本当か?」

ソドマタ「ああ、我らが送った刺客、ワドルディをかたどったワドルドゥがデデデ城にいたが、中身にあるはずの邪悪が消えていた…どうやら何者かに倒され、その者に邪悪を消されたようだ。しかし、二回目で邪悪を消されたとき、一回目でなくした能力、ビームが残ってしまったようだ。これからの作戦に影響しなければいいが…」

???「そうか…それよりも失敗の連続だけはするなよ?」

ソドマタ「無論、そのつもりでいるさ。ふふふふふ……」

そう言ってソード・ダークマターは暗闇に消えた。場所が変わり、さっきまで激戦を繰り広げたところにフーム、ブン、メタナイト、カービィがいた。イロー、ハニー、ホッヘはすでに帰っている。

フーム「メタナイト卿、あの黒い塊はなんだったのかしら?」

メタ「わからない…だが新しい敵が出てきたということだけがわかっている。この私さえ知らない敵……」

フーム「メタナイト卿…」

メタナイトはカービィに顔を向けた。

メタ「カービィ。これからもまた、あのような手強い敵が出てくる。迎え撃つ自信は、あるか?」

カービィ「ぽよい!」

メタナイトの問いにカービィは元気よく答えた。