1カービィさんの小説

【アニメ版 第二期 星のカービィ】第1話 ドゥ隊長の本気! 


ここは村のはずれのある野原。そこではブン、イロー、ハニー、ホッヘがサッカーで遊び、フームは本を読み、カービィはお昼寝中と、まさに平和そのものだった。

フーム「今まで起こったことが嘘みたいね。」

フームが言った通り、今までしょっちゅうデデデ大王がカービィ撃退の為に注文した魔獣がカービィに襲いかかってそのたびにカービィがやっつけてといういたちごっこだったのだ。今ではホーリーナイトメア社の要塞、ナイトメア要塞もなくなり魔獣などの心配が無くなったのだ。

フーム「こんなに平和なのも、カービィのおかげよね。」

そんなフームの独り言にも気付かず、カービィはすやすやと眠っている。そんな時、ブンがこんな事を言った。

ブン「姉ちゃん、あっちから車が…」

フーム「えっ…?」

ブンが指を指した方向にフームが目を向けると確かに車があって、こっちに向かってきた。そしてその車は、嫌というほど目にしてきた車だった。

フーム「デデデカー!?ということは…」

フームの予想通り、乗っていたのはデデデ大王とエスカルゴンだった。

デデデ「でゅわ〜っは〜は〜は〜!!遂に見つけたゾイ、カービィ!」

カービィ「ん…ぽよ〜?」

車のエンジン音とデデデ大王の高らかな笑い声によって、カービィが目覚めてしまった。

フーム「デデデ!あんた、カービィに何の用なの?」

ブン「まさか、カービィをやっつける訳じゃあるまいし…」

デデデ「でゅわっはははは!そのまさかゾイ!」

エスカル「カービィをやっつけるために来たんでゲス。」

ブン「えっ!?でも魔獣はもう注文できないんだろ?」

エスカル「今回は魔獣じゃ無いでゲスよ。」

デデデ「カービィ!お前の相手はこいつゾイ!」

デデデ大王の言葉と共に、車から何かが出てきた。それは…

フーム「…ワドルドゥ隊長?」

そう、ワドルドゥ隊長なのだが、彼の眼は何故か黄色かった。

フーム「あなたたち!ワドルドゥ隊長に何をしたの!?」

デデデ「別に〜?ワドルドゥ隊長は自分の身に異常はないと言っておったゾイ?」

ドゥ隊長「そうですよ。私には異常などありませんよ?フフフフ…」

デデデ大王の言い方が白々しいし、ワドルドゥ隊長の言い方も変だった。

ドゥ隊長「カービィ!お前の相手は私だ。掛かってこい!」

ワドルドゥ隊長が突然、宣戦布告をした。フームはワドルドゥ隊長のただならぬ気配に気が付いた。

フーム「カービィ、闘っちゃ駄目!あのワドルドゥ隊長、何かおかしいわ!」

カービィ「ぽよ〜?ぽよ、ぽよ!」

カービィはフームの言う通りにした。

ドゥ隊長「そっちから来ないなら、こちらから行くぞ!」

ワドルドゥ隊長がそう言うと、物凄い速さでカービィに体当たりを仕掛けた。あまりにも速いので、カービィは吹っ飛ばされてしまった。

カービィ「ぽよおおおぉぉぉ……」

フーム「カービィ!」

ブン「なんてスピードだ…!」

フーム達が驚くのも束の間、ワドルドゥ隊長は剣を抜き、そのままの速さでカービィに切りかかろうとした。

ドゥ隊長「うおおおおおおお!!」

カービィにとって、まさに絶体絶命のピンチだった。が、その時!

???「カービィ!」

金属と金属が激しくぶつかり合うときになるあの独特な音が、辺りに響き渡った。そう、何者かがワドルドゥ隊長の剣をはじき返したのだ!そしてその者は…

フーム「メタナイト卿!」

そう、メタナイト卿だった。

デデデ「ぐぬぬ…メタナイイト!またわしの邪魔をする気かゾイ!?」

メタナイト卿はデデデの言う事を無視し、カービィにこう言った。

メタ「カービィ、あの剣を吸い込め!」

メタナイトが指差した方向には、ワドルドゥ隊長が持っていた剣が宙に舞っていた。カービィはメタナイト卿の言う通りにすかさず、剣を吸い込んだ。そしてカービィは剣を飲み込み、ソードカービィになった。

ブン「やった!ソードカービィだ!」

ドゥ隊長「ぐぬぬ…だがまだ予備はある!」

ワドルドゥ隊長はそう言うと、車に素早く戻り、新たな剣を取り出した。

エスカル「さすが、ワドルドゥ隊長でゲスな!準備もばっちりでゲス!」

エスカルゴンはワドルドゥ隊長をわざとらしそうにほめた。

メタ「カービィ、久しぶりのコピー能力だが上手くやれるか?」

カービィ「ぽよ!」

メタナイト卿は少々不安げに言ったが、カービィはやる気満々のようだ。

メタ「そうか…ならいい。」

メタナイトはそう言って、少し離れた岩の上に立ち、闘いを観る事にした。

ドゥ隊長「行くぞ!」

ワドルドゥ隊長がそう言うと、体当たりした時と同じ速さでカービィに向かい、剣を降りかざした。

ドゥ隊長「はぁ!」

カービィ「ふっ!」

カービィはその降られた剣をすぐさま自分の剣で受け止めた。そして今度は攻めに入った。

カービィ「ふっ!はっ!」

ドゥ隊長「ぬ、ぬお!?」

ワドルドゥ隊長は守りに必死で攻めることが出来なかった。そしてついに、ワドルドゥ隊長の剣がはじき飛ばされ、自分よりも後ろの地面に突き刺さった。そしてカービィは剣をワドルドゥ隊長の目の前に突き立てた。

ブン「やった〜!カービィの勝ちだ〜!」

メタ「こうも早く決着がつくとは…カービィも強くなったな。」

フーム「デデデ、あんたの企みももう終わりよ。」

デデデ「ぬぬぬ〜、どういうことだエスカルゴン!ワドルドゥ隊長は強くなっているはずじゃなかったのかゾイ!?」

エスカル「そ、そんなこと私に言われても…」

誰もがワドルドゥ隊長の負けだと思った。が、

ドゥ隊長「……………おらん。」

カービィ「ぽよ?」

カービィはワドルドゥ隊長が何かを言っているのに気付いた。よく見ると眼
が妙に光っていた。その光は段々強くなっていた。

ドゥ隊長「まだ負けてなどおらん!」

カービィ「!?」

ワドルドゥ隊長が叫んだと同時に強烈な爆音が聞こえ、カービィはいきなり爆風に巻き込まれてしまい、吹っ飛んでしまった。

カービィ「ぽよおおおおお!」

フーム「カービィ!?」

デデデ「い、いったい何が起こったんだゾイ!?」

エスカル「わ、ワドルドゥ隊長!大丈夫でゲスか!?」

エスカルゴンが呼びかけた先は砂埃で視界が晴れなかったが、すぐに良くなった。そしてそこには眼を光らせたワドルドゥ隊長がいた。

エスカル「わ、ワドルドゥ隊長…?」

ドゥ隊長「ふふふ…私はまだ負けていませんよ。まだ武器は持っていますからね。」

デデデ「しかし何も持っていないゾイ!いったい何をしたんだゾイ!」

ドゥ隊長「ふふ、見ていれば解りますよ。」

ワドルドゥ隊長がそう言うと、カービィの方に向いた。そして、

ドゥ隊長「はっ!」

というワドルドゥ隊長の掛け声と共に、眼から無数の光の玉が出て、その光の玉がカービィに当たり、カービィがダメージを負った。

カービィ「ぽ、ぽよ〜い…」

フーム「か、カービィ…」

ブン「ヤバイよ姉ちゃん、カービィもうボロボロだよ。」

ブンの言う通り、カービィはかなりボロボロになっていてコピー能力もなくなっていた。

メタ「…………」

そんな光景を岩から無言で見下ろすメタナイト卿。

デデデ「でゅわ〜はっは!逆転のチャンスゾイ!そのまま一気に畳み掛けるゾイ!」

エスカル「ワドルドゥ隊長にあんな技があったなんて驚きでゲスなぁ。」

そして、今の光景を喜んでいるデデデ大王とエスカルゴン。

ドゥ隊長「カービィ、お前は私の攻撃に耐えられるかな?ふふふ……」

ワドルドゥ隊長の不敵な笑い声と共に、カービィにとっての地獄が始まった……