虹翼さんの小説

【オレ等の天敵? もちろん桃色の悪魔だよ】プロローグ  夜


ここは、ポップスターのプププランド。すでに月は頭の真上。


大きな川の横に大きな樹。そのまた横に、ドーム型の家。

「ぬをおぉぉ〜……。メシまだぁ?」
星柄の布団がぐしゃぐしゃになっているベッドの上で、仰向けに寝転がっているコチラ、この家の住人1のカービィ。
いわゆるニート。家事は一切出来ない。いつも暇を持て余している星の戦士。

「もうちょっとで出来るから! ブロッブ、お皿出してくれない?」
長い舌で器用にフライパンを操り、チャーハンを必死に作っているコチラ、この家の住人2のグーイ。
カービィのせいで苦労人。彼に出来ない家事はない。基本おとなしめな性格のダークマター一族。

「は〜い。チャーハン、美味しそうだねー♪」
皿を3枚頭に乗せ、これまた器用にちゃぶだいに置くコチラ、この家の住人3のブロッブ。
お兄ちゃん大好き。外に出れば同世代にナンパされる。かわいいものに目がないダークマター一族の妹。


「お、やっとメシか! おせぇぞ、グーイ!」
「カービィが手伝ってくれれば、もっと早く食べれたよ……」
ベッドからピョンと起き上がり、文句を言いながらちゃぶだいにつくカービィに、はぁっとため息をつき呆れるグーイ。
「じゃ、食べよ! ね?」
そんな二人のムードを和ませようと、ブロッブが愛想笑を浮かべる。その顔を見て、グーイはそうだね、と答えた。
「じゃ、いただきまーす」
「いただきまーす!」「まぁす!」

* * *

そして、晩ご飯を食べ終わった後。
カービィは3DSを、グーイは後片付け、ブロッブはグーイの手伝いをしていた。
「おりゃりゃりゃ! やれるもんならやってみなァ!」
一人叫びながらぼすぶっちをやるカービィの声に少しイラつきながら、グーイはブロッブと協力して皿を洗う。

そして。
「カービィ〜。静かにゲームしてくれないかな?」
やっと皿を洗い終わったグーイが、カービィの方を向き、またまた呆れながら注意する。
それを聞いたカービィは、上画面を閉じ、グーイと向かい合った。
「へっ、何言ってんだよ! 対戦で一回もオレに勝ったことないくせに。それに『力は継続なり』って言うだろ? 毎日やんなきゃなんだよ」
「それを言うなら『継続は力なり』。大体、ゲームを毎日やってても別に力にならないでしょ? 視力が悪くなるだけでしょ?」
「ふんっ! オレの目はそんなことじゃ悪くならないもんねーだ!」
そして、ゲームを再開するカービィ。そして一言。

「別にお前がいなくても、オレは生活していけますぅ」

その言葉を聞いたグーイは、頭にきたに違いない。口元がピクっと少し動いたのが証拠。
そして、ある考えが浮かぶ。

「じゃあ、カービィ。明日の家事を、君に全部任せることにするよ。僕は朝早くから出掛けさせてもらう」

それを聞いたカービィ。ハァ!?と声をあげ瞬時に上画面を閉じる。
「明日? 全部? お前、朝っぱらからどこ行くんだよ! ブロッブはどーすんだよ!」
「たまにはいいじゃない。ブロッブにはお留守番してもらうつもりだよ。どこに行くかは秘密。それに今、君は僕がいなくても生活できると言った。本当に出来るか試せていいじゃないか」
グーイがわざとっぽく笑ってみせる。そんなグーイを見て、カービィは絶対にグーイを負かしてやると思ったはずだ。

「おもしれーじゃねーか。やってやんよ!」
「よし決まった。明日の朝、キミが目を覚ます頃にはもう出掛けているからね。せめて面倒事起こさないように気をつけてね」
「テメェ! そんなこと言っていられるのも今のうちだからな! 見てろよ。ゴージャスディナーで出迎えてやるぜ!」
「……はぁ」

そうして、この家のにぎやかな一日は過ぎていった。





* * *





プププランドの端の端。流れる小川の前に一つの大きな洞窟があった。
その洞窟には誰も近づかない。が、その洞窟の中からはやけににぎやかな声が聞こえてくる。


「なあ、マター。スイカ切ってくれ〜」
スイカを冷蔵庫から出して巨大テーブルの上に置くコチラ、この洞窟の住人1のゼロ。
一応偉いヒト。だが、そんなオーラは一切感じない。大福恐怖症のダークマター一族のリーダー。

「はぁ!? 今何時だと思ってるんですか! 明日です、明日!」
たった今出されたスイカを即冷蔵庫に突っ込むコチラ、この洞窟の住人2のダークマター。
リーダーシップが良く取れる。常に持っている剣は命の次に大事なモノ。パイナップルを見るととりあえず輪切りにするゼロの補佐的存在。

「でも、もうそろそろ明日だよ? 食べよーよー。ねーねー」
時計を見て翼をバタつかせ訴えるコチラ、この洞窟の住人3のゼロツー。
精神年齢がかなり低い。一族のアイドル的存在。頭の絆創膏を死守する一番のフシギちゃん。

「そーだよ、そーだよ! 別にいいじゃないか! いつ食べたって!」
キリッとした目つきと振り上げた腕で訴えの補佐をするコチラ、この洞窟の住人4のダークゼロ。
自分の思い通りにしようと頑張る。一族で一番弱い。絶対に行きたくない場所が水族館と海のブラックスター。

「だ、ダメですよ! もう夜遅いじゃないですか! 虫歯になっちゃいます!」
必死に先輩達を止めようとするコチラ、この洞窟に住んでいる住人5のリムロ。
「そう簡単にならねーよ。というか、オレ等には昼も夜も関係ねーだろ。寝なくてもヘーキなんだから」
必死に先輩達を止めようとしているのを止めようとするコチラ、この洞窟に住んでいる住人6のリムル。
「第一、ウチ等には歯なんかないで? 関係ないんとちゃう?」
必死に先輩達を止めようとしているのを止めようとするのを後押しするコチラ、この洞窟に住んでいる住人7のリムラ。
真面目な末っ子のリムロ。不良染みた次男のリムル。大阪弁で話す長男のリムラ。全く性格の違う一族名物の三兄弟。


「……分かりました。切ればいいんですよね、切れば!」
とうとう合戦に負けたダークマター。ため息を付きながら剣を抜き、スイカを見事7等分に。そして大皿にそれを置く。
「いえーい! スイカだ、スイカ!」「やったねぇ、ツー!」
きゃあきゃあ言いながらスイカを手に取るゼロツーとダークゼロ。ダークマターは「俺の分も残しとけよ!」と言い残し、外の小川へ剣を洗いに行った。
「ほら、ゼロも! 一緒食べよ!」
「気安く呼ぶな、ダークゼロ! 様を付けろ様を!」
「何言ってんだよ。様付けているの、マターさんとリムロだけじゃねーか」
ゼロに向かって、笑顔で手招きするダークゼロ。プリプリ怒りながらスイカの元へ行くゼロ。そんなゼロに、たたみ掛けるような言葉を笑いながら吐くリムル。
その言葉に、ゼロは「何で、マターにさん付けてんだよぉ……」と赤い涙を流して嘆いていたとか。
そして、わいわい話しながらスイカを楽しんだとか。

* * *

そしてスイカを食べ終わり、騒ぎ疲れたのか眠ってしまったゼロツー、ダークゼロ、リムロ、リムル。特に意味もなくポケーとしているゼロとリムラ。スイカを置いた皿を外に洗いに行ったダークマター。
「あっ……」
不意に、リムラが思い出したように呟く。それを聞き逃さなかったゼロはリムラに聞いた。
「ん? どうした、リムラ」
「いや、別に大したことじゃないで? 明日、ちょっと本屋さんヘ行こっかなぁって」
「それって……」と、ゼロが答えようとする。が、その前にリムラが言ってしまう。
「そうや。水着姿のナイスバディのねーちゃんたちに会いに行くんやで。ええやろ? おまえには絶対見せへんからな!」
「……またエロ本買いに行くのか、お前」
冷めた目でリムロを見つめるゼロ。
「な……っ!? 失敬な、グラビア本や! 今度同じ扱いすると、許さへんで!」
まさに飛び掛りそうな勢いで怒り出すリムラ。
「ハイハイ。私が悪かったよ」
平謝りするゼロに「まったく〜」と呟くリムラ。もし口があったら、鳥のように尖らせているだろう。
「じゃあ、明日近くの本屋さんに開店する10時に行くからな。大丈夫や、しっかり憑依して行くって。どんなコがエエかなぁ〜?」
「……このロリコンが」
その後皿を洗いに行っていたダークマターが帰ってきて、リムラはゼロにした話を、次はダークマターにもしたのだった。







* * *








【おおまかな作品説明】
はい。登場人物達の妙なテンションに困った人も少なくないと思います(
この小説はコメディモノです。いつも誰かがボケています。が、たまにシリアスっぽいものが混じるときがありますよ?

基本的にはダークマター一族が主役です。が、作者がグーイ好きなのでグーイの登場回数が多くなると思います^^;
もちろん、カービィ達も出てきます。そして、これから登場人物が徐々に増えていくと思います。

この作品は、ほとんどオリジナル設定です。そして、大体の登場人物がキャラ崩壊しています。
ご了承ください。お願いします。出ないと小説書けません(
ちなみに、人物紹介はありません。作中でちらほらそういう設定のようなものが出てきますので、読みながら「へぇ〜。こんなキャラなんだ〜」と思ってくれると幸いです。
もしも知りたい設定がある場合は、感想掲示板に書き込むか、メールをください。答えられる範囲なら教えますので。

まあ、こんなものです。もしかしたら追加説明もあるかもしれません。そのときもご了承ください。
それではどうぞ、お楽しみください!
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