矢五さんの小説

カービィとケケの日常 ピクニック編その1


ある晴れた日の朝

此処はプププランドのカービィの家
「うん…むにゃむにゃ…」
ぬいぐるみや可愛いらしい小さな小物などが並んでいる
部屋のベッドの上で透き通るような銀色の髪の上に猫の様な
大きな黒い耳を生やした、一人の少女が気持ち良さそうに眠っていました。

ジリリリリリ!
「ん…あ‥もう朝か…」
そして、しばらくして枕元にセットされた目覚まし時計の
タイマーが鳴りいつもと同じ自分の部屋のベッドの上で
その少女、ケケは目を覚ましました。

カービィと仲間達が宇宙に散ったリップルスターの秘宝
クリスタルの破片を求めて、宇宙の様々な星を旅していた頃
とある雪が降る星でケケはカービィ達と出会い、色々あってカービィ達と
この星で一緒に暮らすことになった彼女は、今では、カービィが
彼女の親代わりになって一緒に暮らしているのでした。

「ふわあ…昨日も私、よく寝たなぁ‥」
ケケはそう言ってまだ少し眠そうに目を擦りながら欠伸をすると
自分の体の調子を確かめる様に頭の上の耳をピクッピクッと動かして
大きく背伸びをしました。

「‥よいしょっと!」
そして一頻り朝の準備運動を終えた後、ケケはベッドから飛び降りて
部屋の窓のカーテンを開きました。

「‥あ!今日も凄く良いお天気!」
ケケがカーテンを開けると外から眩しい太陽の光が
射し込んで来て彼女の顔を照らします。

今日も夏の初めで雲一つ無く晴れたプププランドの空には
気持ちが良い晴天が広がっていました。

「‥よし、顔洗ったり色々支度しないとね」
そして、そのまましばらく太陽の光を浴びた後、ケケは
そう言って洗面所に顔を洗いに向かいました。


「おはよう!カービィ」
「おはようケケ、もう少しで朝ご飯が出来るからもうちょっと待っててね」
ケケが洗面所で顔を洗って居間に出ると
丁度、台所でカービィが朝食の準備をしている所でした。

「いい匂い‥今日の何の御飯にするの?」
「今日は野菜のスープとお魚を料理して、後はケケが
家の畑で作ってくれた野菜でサラダを作る予定だよ」
「やったー!私、お魚大好き!」
自分が大好きな魚が料理に入っていることを聞いた
ケケはそう言って嬉しそうに飛び跳ねて喜びました。

「カービィ、私もお手伝いする!」
「じゃあ、ケケはこの布巾でテーブルを拭いて料理が出来たら
このお皿に盛り付けて、テーブルに並べてくれるかな?」
「うん、分かった!」
そして、ケケはカービィに言われた通りに布巾でテーブルを拭いて
料理が出来上がるとそれをお皿に盛り付けて並べていきました。



「いただきまーす!」
数分後、カービィとケケは食卓で出来上がった料理を囲み
二人で朝食を食べ始めました。

「‥ケケが育ててくれたこのトマト、すごく美味しいよ」
「本当!?良かった!」
今日の朝食のサラダに使われていたトマトはケケが
この家の庭で育てた物でカービィはそのトマトを
とても美味しそうに食べていて、自分が育てた野菜を美味しそうに
食べて貰えてケケもそう言って嬉しそうに顔を綻ばせました。

「‥うん、美味しい!…いつも思うんだけど…カービィって
凄くお料理が上手だよね」
「ケケと一緒に暮らすことが決まった時、チュチュから厳しく
教えてもらったからね、腕にはちょっとした自信があるよ」
カービィはケケがこの家で暮らす事が決まった時、女友達のチュチュから
厳しく料理の特訓を受けされられた事を思い出して思わず苦笑いしました。

「‥私もカービィみたいにお料理上手だったら良いのにな…」
カービィのその言葉を聞いた後、ケケはスプーンで
スープを掬いながら、しょぼんとした様子でそう言いました。

料理が極端に苦手なケケは毎日食事を作ってくれるカービィに
言葉では表せない程、感謝していましたが
同時にいつも料理を作ってくれるカービィの
その料理の腕を羨ましいとも思っていて

ケケは自分も料理を作ってカービィや他の皆にも食べて貰いたいと思い
何度も料理に挑戦してみましたが上手くいかず
今はそれを思い出したのか少し落ち込んでいたのでした。

「ケケはまだまだ若いんだし、焦らないでこれからじっくりと
練習していけば良いと思うよ」
「‥うん、分かった、お料理の練習頑張るから将来楽しみにしていてね!」
カービィに優しく諭されてケケは納得した様子でコクンと頷き
元気良くそう言いました。

「ご馳走様でした!」
それから数分後、朝食を見事に間食して食べ終えた
二人は食卓で一息付いていました。

「今日は午後からアドレーヌちゃんと一緒にスケッチに行く予定だから
用事があったらそれまでに済ませておいてね」
「はーい!」
そして、二人は暫く休憩した後、食べ終わった
お皿を片付けて予定のあるお昼まで自由行動になりました。



「さあ、今日もたっぷりお水をあげるからね」
お昼前の時間、ケケはカービィの家の裏庭の小さな菜園で
自分が育てた花や野菜達にジョウロで水をあげていきました。

「ふふ‥早く大きく育ってね!」
そう言って嬉しそうにケケが植物に水を撒く度に庭のカエルや
小さな虫たちが草の葉や地面の間から飛び出てきました。

そしてケケがそんな風に水をあげていると草の間から
突然一匹のカエルが飛び出してきてケケの服にぺタッと張り付きました。

「わっ!…可愛い…」
ケケはそのカエルを見て嬉しそうに目を輝かせてそう言いました。

「ふふ、可愛いな…」
ケケはそのカエルを優しく掴んで自分の手の平に載せると
嬉しそうにその姿を見ていました。

生き物は大抵、分け隔てなく何でも好きなケケは
大抵の女の子が嫌がるような両生類でもこうやって喜んで
自分の家の庭に住まわせてあげていたのでした。

暫くしてケケは自分の服に付いていた
そのカエルを元の草の上に返してあげました。

「バイバイ、カエルさん、元気でね!」
ケケはそのカエルが草叢の上で跳ねて何処かに行くまで
その小さな生き物の姿を丸い穏やかな目で見つめていました。


「ケケー!そろそろ時間だから支度してね」
「はーい!」
そして、時間が近づき、カービィの呼び声で
ケケは家に帰ると着替えなどお出かけの最終的な支度を始めました。


「‥よし、戸締りはOK!ケケも服をちゃんと着替えたし、これで準備万端だね」
そして、出発の時間
カービィ達は出発の支度をしっかり終えて家の前に待機していました。

「行こう!カービィ」
「うん!じゃあアドレーヌちゃんと待ち合わせの公園まで出発しようか」
カービィとケケはアドレーヌと待ち合わせをした
公園までの道を二人で並んで歩き始めました。
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