つばささんの小説

【銀河にねがいを☆彡】28.大彗星・ノヴァ(後編)


 
カービィは宇宙空間に倒れ込んだ。
ゼロはカービィを追い詰めると、その様子を赤い目玉でなめるように見下ろした。

『非力なクズども。このわしが全宇宙で最強の存在だと認めるか。』
ゼロは言った。
「認めない…」
カービィはうめいた。
『なんだと!!』
ゼロは叫んだ。
「ぼく…信じてるから…」
カービィは言った。
『なに!!』
ゼロは凄んだ。
「…ワドルドゥや、ぼくを支えてくれたみんなのこと、信じてるから…。」
カービィは言った。
『く…!生意気なことを…しかし、そいつらも必ずいつの日か死ぬ!!キサマは永遠に孤独と絶望にさいなまれ、恐怖と共にあり続けるのだーー!!』
ゼロはカービィに向けて大量の赤い玉を撃ちまくった。
「サイクルビーム!」
カービィはロッドを構え、光の渦のように回転するビームを発射して前方の攻撃を防いだ。

『…ならば、こうしてやろう!!』
ゼロは体から4つの黒い爆弾を吐き出した。爆弾たちはカービィを取り囲むと、四方から猛スピードで突っ込んできた。
《カービィ〜!!》
ワドルドゥは悲鳴をあげた。

その時、カービィに触れたすべての爆弾が一瞬で凍りついた。
『なに!?そんなバカな!!』
ゼロは叫んだ。

《俺の力も使ってくれ…》
「だ、誰??」
ワドルドゥは驚いて言った。

《俺の力も使ってくれ…》
「もしかして…チリーなの?」
カービィは言った。
《…カービィ、ワドルドゥ…俺はいつでもお前らのそばにいる…信じてくれ。》
チリーは言った。

「うん…信じるよ!チリー!」
カービィはそう言ってゼロに向き合った。
ロッドはビームの力でいっぱいになっており、溢れんばかりの白い光を放っている。

「波動ビーーム!!」
カービィは波動ビームを放った。

『ぐはぁぁぁぁ!!!』
その計り知れない威力の波動ビームがゼロに命中すると、ゼロの巨大な体は赤い目玉だけを残してあっけなく消滅した。

『か、体が欲しい…からだが…』
小さな赤い目玉は逃げるようにカービィたちに背を向け、飛び去っていった。
《あっ!カービィ、早く追いかけようよ!》
ワドルドゥは言った。
「うん!!」
カービィは宇宙空間を猛スピードで駆け抜け、逃げるゼロを追いかけていった。


赤い目玉はまだポップスターの住民、ワドルディが残っているアクアリスに飛び込んだ。
カービィ達は上空から、願いの泉の美しい広場にワドルディが座り込んでいるのを見つけた。
「あっ!ワドルディ!!」
ワドルドゥは叫んだ。
赤い目玉はそのままワドルディの体に入り込んだ。ワドルディはその場に倒れた。

カービィ達が地上に降り立つと、ワドルドゥはカービィの体から飛び出した。ワドルドゥの体はクラッコJr.から元の姿に戻っていた。

「どうしよう…ワドルディに取り憑いちゃったの?」
カービィは困惑した。
ワドルドゥは真剣な表情でワドルディを見つめている。
「…でも、何か変だよ?ワドルディは倒れてるのに、パラソルだけが動いてる。」
カービィがよく見ると、ワドルディが持っているパラソルに目玉がついていて、こちらを睨んでいる。
「パラソルに憑いたの…?」
カービィはつぶやいた。
「…たぶん弟に取り憑こうと思ったんだけど、もうそんな体力残ってないんだよ。」
ワドルドゥは言った。

それを聞いたゼロは突然ワドルディの手から離れ、パラソルの状態でこちらに向かって突進してきた。
「うわぁ〜!」
2人は素早く避けた。

「カービィ、ぼくを吸いこんでっ!」
ワドルドゥは叫んだ。
「う、うん!」
カービィは急いでワドルドゥを吸いこんだ。
ゼロはカービィに向き直り、再び突進してきた。
「えいっ!!」
カービィはゼロに向けて星型弾を発射した。
星になったワドルドゥがパラソルに命中すると、パラソルは粉々に砕けた。
『ぎゃあああ───!!』
赤い目玉は絵具のように溶けだし、だんだん霧のように薄くなっていった。

『…わしこそが…この世界の…最強…且つ…完全なる支配者…ぐはぁ!』
ゼロはそう言うと、完全に消滅した。


「やったね!!カービィ!!」
星から元の姿に戻ったワドルドゥが興奮して叫んだ。
「もう…ほんとに終わったんだよね…?」
カービィは、もうへとへと、と言わんばかりに地面にしゃがみ込んだ。
その時、ワドルディが動き出した。
「…あれ?今お兄ちゃんの声がしたような…」
ワドルディは起き上がった。
「ワドルディ!大丈夫?」
ワドルドゥは言った。

「…ほんとにお兄ちゃんスか?」
ワドルディは、まだ夢から覚めてないような顔でワドルドゥを見た。
「あはは、何言ってるの?ぼくだよ!」
ワドルドゥはそう言って笑った。

「ほ…ほんとにお兄ちゃんスか〜〜!!」
ワドルディはそう言うと、ワドルドゥに抱きついて号泣し始めた。
「うわぁぁん!!お兄ちゃーん!!」
「もう全部、終わったよ…。」
ワドルドゥは言った。
カービィは「よかったね」とにっこり笑ったまま、2人の様子を見つめていた。

「じゃあ、ポップスターに帰ろっか!」
カービィ達3人は願いの泉に入り、ポップスターに帰っていった。
 
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