つばささんの小説

【銀河にねがいを☆彡】26.ハーフムーン(後編)


 
「ワドル…ドゥ?」
カービィは口をぽかんと開けたままその文字を見上げていた。

その時、バイオスパークが叫んだ。
「何か降ってくるぞ!」
すると、今度はカービィの大好きなマキシムトマトが大量に降ってきた。
「わぁー♪マキシムトマトだぁ!!」
カービィは感激して、夢中でマキシムトマトをほうばった。
「おいしーい♪」
カービィはマキシムトマトの不思議な力で体中の傷がみるみる治癒していき、体力も満たされた。

《ワドルドゥはカービィの体力を全回復させた!》

その時、カービィたちの後ろから強力な波動ビームが飛んできて、夜空の赤い月に命中した。

≪ドッカーン!!≫

月は爆音を上げ、粉々に破壊された。
「キャ〜!」
カービィはびっくりして飛び上がった。

その衝撃で本にたくさんの穴が開き、真っ暗な空からまばゆい光がたくさん差し込み始めた。
次第に世界は光で満たされていき、カービィの視界に一面に輝く緑の草原が広がった。

「…派手にやってくれたねぇ。」
シミラはそう言って笑った。
カービィが後ろを振り向くと、そこには懐かしいあのワドルドゥがいた。

「カービィ…久しぶり!!」
ワドルドゥはにっこり笑った。


「ワドルドゥー!!」
カービィはワドルドゥのところへ全力で走っていき、正面から抱きつくと号泣し始めた。
「もう会えないかと思った!!」
カービィは叫んだ。
「ぼくも一緒だよ。もう二度とカービィに会えないかと思った…。」
ワドルドゥは言った。
「ぼく、ずっと君のことばっかり考えてた…もし君がいなくなっちゃったらどうしようって…」
カービィは言った。
「ぼくも同じだよ、カービィ…」
ワドルドゥはそう言ってカービィを抱きしめた。

「カービィはずっと惑星を旅してきたんだよ。お前さんを探しにね…」
シミラは言った。
「そうだったんだぁ…」
ワドルドゥはつぶやいた。

その時、空に文字が現れた。

《カービィはペイント能力で本の世界を塗りつぶした!》

「あ…あれれ?」
カービィはデラックスストーンでペイント能力の姿に変身させられ、白いペンキのついた刷毛を勝手に振りはじめた。
すると、爽やかな草原の風景がどんどん白く塗りつぶされていった。

「ワドルドゥ、これどうなってるの〜!?」
カービィは、まるで刷毛を持ったまま踊っているように見える。
「あははっ、ごめんカービィ、それさっきぼくが書いたの。」
ワドルドゥはそう言って笑った。
すると、空にまた別の文字が現れた。

《シミラとバイオスパークは本のページを切り裂いた!》

《ワドルドゥはビームウィップで本の世界を破壊した!》

「今度はあたし達かい?」
シミラは言った。
「はい、一緒に本の世界を壊しましょう!」
ワドルドゥは言った。

カービィの技で真っ白になった世界をシミラ達が破壊していくと、そこから黒い蒸気のようなものが大量に出てきた。
「これは…マルクの呪いでござるか!?」
バイオスパークは叫んだ。
「そうみたいだね。」
シミラは言った。

たくさんの黒い蒸気は空へ昇っていき、しばらくすると、白い本の世界も霧のように4人の前から消え去った。

カービィたちが気付いた時には、4人は満天の星空が広がるハーフムーンの荒れ野に戻っており、そこに呪いの解かれた美しい願いの泉が現れていた。


カービィ達は願いの泉の前に集まり、ほっとした表情で話をしている。

「ワドルドゥ殿、礼が遅くなってすまぬ。助けて頂いて感謝しておるぞ。」
バイオスパークはそう言って頭を下げた。
「あたしからもお礼を言うよ。ありがとう、ワドルドゥ。」
シミラは言った。
「いえ、いいんです。ぼくはワープスターでこの星に飛んできて、偶然あの本を見つけたんです。」
ワドルドゥは言った。
「そっかぁ、あの赤いワープスターは君が乗ってたものだったんだね!」
カービィは言った。
「うん。ぼく、知らない星に飛ばされてて…偶然あれを見つけたんだ。それでカービィに会いたいって言ったらここに来たんだ。」
ワドルドゥは言った。

「ところで、他のみんなは無事かな?チリー達どうしてるか知ってる?」
ワドルドゥは言った。
それを聞いたカービィはギクッとした。
「えっ…分からない…。」
カービィはとっさにそう答えた。
「そっかぁ…」
ワドルドゥは心配そうにうつむいた。
「…でも、また君に会えて本当に嬉しいよ!」
ワドルドゥはにっこり笑った。

すると、カービィは突然ワドルドゥに抱きついてきた。
「カービィ…?」
ワドルドゥはびっくりしてカービィを受け止めた。
「…ワドルドゥ…きみは絶対、突然消えたりしないで…。」
カービィは泣き出してしまった。
「消えないよ?…カービィ、どうしたの?なんか熱があるみたい…。」
ワドルドゥはカービィの額に手を当てて言った。

「…カービィはよくやったよ。すべての惑星の呪いを解き、村人のほとんど全員を助け出した…。」
シミラは言った。
「えっ、そうなの?すごいよカービィ!」
ワドルドゥは言った。

「それでは…拙者は先においとま致すぞ。」
「あたしも帰るよ。今回はありがとね。」
バイオスパークとシミラはそう言って願いの泉の中に入った。
「はい、ぼくたちもすぐ帰ります。」
ワドルドゥは言った。

シミラとバイオスパークは体が輝きだし、ポップスターに帰っていった。
 
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