つばささんの小説

【銀河にねがいを☆彡】19.アクアリス再び


 
《アクアリス再び》

アクアリスの海は相変わらず穏やかに波打っており、ヤシの木が爽やかな風にさわさわと揺れている。
そんな浜辺にチリーとワドルディ、そして鯨のファッティホエールがいる。

「そっちはどうだった?」
チリーが言った。
「いないっス…。お兄ちゃん、どこにいるんスか〜?」
ワドルディは泣き声を上げた。
「こっちもいないよ?もうポップスターに帰ってたりして!」
鯨は言った。
「でも諦められないっス!おいら達がポップスターに帰ってお兄ちゃんがいなかったら…たぶんもうここに戻ってこれないっスから!!」
ワドルディが叫んだ。
「困ったな…」
チリーはつぶやいた。

「ところで、ワドルディの兄ちゃんってどんな格好してるんだっけ?」
鯨が言った。
「お前…赤い体で、大きな目をしてるって言っただろ?」
チリーが言った。
「赤い目に大きな体?なんか見た気がするな〜。もう一回探してみる!」
鯨はそう言ってまた海に潜っていった。

「赤い目じゃない、その逆だ!…あーあ、行っちゃった。」
チリーは呆れて言った。
「赤い目に大きな体だったらコワイっスよ!ほんとにそんなの見たんっスかね?」
ワドルディは言った。
「さぁ…幻でも見たんじゃないかな?」
チリーは言った。
「おいら、そろそろお兄ちゃんの幻でも見そうな気分っス…。」
ワドルディはげんなりした。


チリーとワドルディはまた歩き始めた。

しばらくすると、2人は一面に黄色い星砂が広がっているところにたどり着いた。
前方には星砂でできた大きな砂丘があり、その上にワドルドゥと思われる小さな後ろ姿がたたずんでいる。

「あっ!お兄ちゃんっス〜〜!」
それを見たワドルディは一目散に走りだし、チリーも後を追いかけた。

「おにいちゃーーん!!」
ワドルディは砂丘をかけ上がっていくと、後ろからワドルドゥに飛びついた。
「お兄ちゃーん!!うわぁぁん!!」
ワドルディは号泣し始めた。
「ゲ!」
ワドルドゥの姿をしたタックが悲鳴を上げると、タックは元の姿に戻った。
「きゃ〜!」
ワドルディはタックの顔を見てびっくりし、砂丘のふもとにいるチリーのところまで転がり落ちていった。

「お前、誰だ?」
チリーは言った。
「…あんたらがあいつのダチか。ワドルディだっけ。」
タックは言った。
「ワドルドゥがどこにいるか知ってるのか?」
チリーは言った。
「さぁね。あんたらのかくれんぼには興味ないんで…へへ。」
タックは言った。

「それ、なんっスか?」
ワドルディはタックの手の中で七色に光っているものを見て言った。
「気になる?聞いて驚け…これこそが銀河の秘宝、デラックスストーンなのだ!へへへ!」
タックは言った。
「…何スか?」
ワドルディは言った。
「何回も言わせんじゃねぇよ…銀河のお宝、全ての能力を持つ石だって。」
タックは言った。
「全ての能力を持つ石、だと!?」
チリーは叫んだ。
「お前…今すぐそれを手放せ!!」
「へ、なんで?」
タックは言った。
「…もしそんなものがマルクの手に渡ったら、一瞬ですべての惑星を繋いでしまうだろ!…気づかなかったのか?」
チリーは言った。
「よく分かんねぇこと言って…ほんとはこの石が欲しいんだろ?誰があんたにやるかってんだ。ウイング!」
タックは石の光を浴びると、バードンの姿に変身した。

「あっ!逃げちゃうっスよ!!」
ワドルディは叫んだ。
「待てー!!」
チリー達は急いで砂丘をかけ上がった。
「へへ!ここまでおいでー!」
バードンの姿をしたタックは海の向こうへ飛び去ってしまった。

「あ〜!逃げちゃったス!!チリー、どうしよう?」
ワドルディは言った。
「面倒なことになったな…何としてもあいつを捕まえるぞ!」
チリーは言った。
 
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