つばささんの小説

【銀河にねがいを☆彡】17.ケビオス(中編)


 
一同はまた歩き始め、魔人がいそうな暗い穴をひたすら探し続けた。
もう2つも山を越えたが、人のいる気配どころかほら穴一つ見つからない。

「いないね〜〜…」
カービィは歩き疲れてまたバグジーに背負ってもらっている。
「ボンカースの奴、えらい気合いが入ってるな。」
バグジーは落ち葉を踏んでさっそうと歩き続けるボンカースを見て言った。
「オメェがいつも妙なことに気合いが入ってるだけでぃ。」
ボンカースはそう言ってひたすら山道を進んでいき、バグジーとロッキーも後に続いた。

4人がどんどん山を登っていると、どこからか爆発音が聞こえてきた。
「なんだ!?」
バグジーは言った。
「誰かいるみたい!」
カービィは言った。
「おそらく奴はちけえ!急ぐぜぇ!」
ボンカースはそう言って、目の前にそびえる険しい岩肌を登っていった。
「あ、待って!」
ボンカースとバグジーが岩肌を登っていると、後ろからロッキーが呼び止めた。
「なんだ、登れないのかぁ?」
バグジーは言った。
「そうじゃないよっ!音はあっちから聞こえたよ?」
ロッキーは右へ続く道を見ながら言った。
「でも、確かにこっちから聞こえたぜぃ…。」
ボンカースは言った。
「だぁー!!どっちが正しいんだぁ?」
バグジーは叫んだ。
「仕方ねぇ…ここは多数決で決めようぜぃ。バグジー、オメェはどっちから聞こえた?」
ボンカースは言った。
「えッ、俺様は…漠然と聞こえたから分かんねぇな。」
バグジーは言った。
「何すっとぼけてんでぃ、オメェはよ…。カービィ、オメェはどっちから聞こえた?」
ボンカースは言った。
「え!ぼくは、え〜と…あっちかな?」
カービィはロッキーが言った右へ続く道を指さした。
「じゃあ決まりだな。あっちへ行こうぜぃ。」
ボンカースはそう言って岩肌を降りた。

4人が薄暗い山の中を進んでいると、前方から水が流れ落ちる大きな音が聞こえてきた。
カービィはバグジーから降り、音のする方へ走っていった。するとそこは崖になっていて、目の前に渓谷が広がっていた。
向こうの山からは巨大な滝が流れ落ちている。
「滝だぁ〜!」
カービィは叫んだ。

その時、カービィは滝の裏に暗い穴があるのを見つけた。
「ねぇねぇ!あそこに洞穴があるよ!」
カービィは大声で叫んだが、カービィの声は大きな滝の音にかき消されて誰にも聞こえなかった。
「ねぇねぇ…」
カービィは叫ぶのを諦めて、ボンカースをつついた。
「なんだ?」
カービィは滝の裏を指さした。そして身振りで示すと、ロッキーを背中に乗せて先に洞穴のほうへ飛んでいった。


カービィは滝の裏に降り立つと、真っ暗な洞穴の中をまじまじと眺めた。
「なんだかこわ〜い…」
カービィはつぶやいた。

その時、突然隣にいたロッキーが洞穴の奥に吸い込まれていった。
「きゃ〜〜!」
ロッキーは悲鳴を上げた。
「あっ!ロッキー!!」
カービィは慌てて洞穴の中に飛び込んだ。

洞穴の中は真っ暗でなにも見えず、冷蔵庫の中のようにとても寒い。
「ロッキー…どこ?」
カービィはつぶやいた。
カービィはだんだん恐ろしくなってその場にしゃがみこんでしまった。

その時、洞穴の中に声が響いた。
「カービィ!」
「どこ?」
カービィは辺りを見回した。
「ボンカースだ。さっき、突然ここに吸い込まれたんでぃ!バグジーはまだ崖の上にいる。じきに追いかけてくるだろうけどよ。オメェは無事か?」
ボンカースは言った。
「うん、ぼくは大丈夫!でも、ロッキーがいないよ〜!」
カービィは叫んだ。
「ったく…何も見えねぇな!」
ボンカースは憤慨した。

その時、突然爆発音が響き、それと同時に奥の方から明るくなってきた。
「キャ〜〜〜!!」

誰かの悲鳴にカービィ達が振り向くと、小さな男の子が正面から飛びついてきた。
「わっ!」
カービィはビックリして後ろにひっくり返った。
「助けてぇ〜!」
ポピーブロスJr.はカービィにしがみついて泣き始めた。
「あ!オメェ!無事だったのか!」
ボンカースは叫んだ。

すると、ぼんやりと光を放つ正体が姿を現した。
『やっと全員そろったか…手こずらせてくれるわ。』
暗闇の中に巨大な魔人の顔が現れた。
「ギャ〜〜〜!!」
カービィとポピーブロスJr.は悲鳴をあげてまたひっくり返った。

「こいつらに手出しはさせねぇ!!」
ボンカースは2人の前に立つと、ハンマーを振りかざして叫んだ。
『おとなしく言うことを聞けばかわいがってやるものを…こいつのようにな!』
「えっ?」
カービィは言った。

魔人の大きな顔の下には、ロッキーがいた。しかし明らかに様子がおかしい。
「ワムバムロックさま…何でもお申し付けくださいませ…。」
ロッキーはつぶやいた。

「貴様、ロッキーに何をしやがった!?」
ボンカースは叫んだ。
『何もしていない。ただわしが山の主であるがゆえに、この山の石どもは皆わしの言うことをきくのだ。』
魔人が言った。
『ロッキーよ、目の前の3人を痛めつけてやれ。』
「…はい。」
ロッキーはそう言うと、カービィ達に襲いかかってきた。

「キャア!」
カービィは真上からロッキーの攻撃を食らった。
「やめてよ〜〜!」
ポピーブロスJr.はロッキーの攻撃から必死で逃げている。
『ふはははは、どうだ、抵抗できんだろう。』
魔人は言った。
「くそ…!」
ボンカースは凄んだ。

「…ワムバムロックさまの石碑は、必ずぼくが守ってみせます!」
ロッキーがそう言うと、突然魔人の表情が変わった。
『要らぬことを…!』
魔人は岩の拳をロッキーの真上に構えた。
「ギャ〜〜!!」
近くにいたポピーブロスJr.は悲鳴をあげた。

その時、どこからかバグジーが飛び込んできて、ロッキーとポピーブロスJr.を掴みあげた。
的をはずした拳が地面を叩きつけると、上から石や砂が降ってきた。
「バグジー!」
カービィは叫んだ。
「待たせたなッ!」
バグジーは暴れるロッキーを押さえつけながら言った。
「放せ〜!」
ロッキーは激しく抵抗している。
「こいつは俺様に任せとけッ!お前らは例の黒いものを探してこい!」
バグジーは叫んだ。
「うん、分かった!」
カービィは言った。
 
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