つばささんの小説

【銀河にねがいを☆彡】13.ホットビート(中編)


 
それから30分ほど経つとバーニンレオ以外の3人はのぼせてしまい、湯から上がった。
バードンは羽づくろいを始め、ノディはうとうと眠っている。
「もう行こうよぉ〜。」
カービィはバーニンレオのたてがみを引っ張った。
「まぁまぁ、せっかく飛ばされたんだし、のんびりしようぜ!」
バーニンレオは言った。

その時、バードンが地面に青いウロコのようなものが落ちているのを見つけた。
「何のウロコかしら?」
バードンは不思議そうに言った。
「あ、ぼくと同じピンク色だ〜。」
カービィは言った。
「え、これは青でしょ?」
バードンはそう言ってウロコを傾けた。すると、ウロコは黄色く変色した。
「え?これ、見る角度で色が変わるの?」
バードンは驚いて言った。
するとノディが目を覚ました。
「何でし…?」
「みてみて!これ、色が変わるのよ!」
バードンはノディにウロコを見せた。
「とってもきれいでし。」
ノディはいろんな色に変わるウロコを見て言った。
「ねぇ、カービィがこれを飲み込んだら、どうなるでし?」
ノディは言った。
「そうよ!カービィ、これ飲んだらどうなるの?」
バードンは興味津々に聞いた。

「飲んでみる!」
カービィはウロコを口にほおばり、ごっくんと飲み込んだ。
すると、カービィの体が輝き始めた。
「コピーできたのね!」
バードンは感激した。

光の中で、カービィは手に刷毛を持ち、グレーのキャップをかぶったペイント能力の姿に変身していた。
「すげー、ペイント能力、レアだよ。」
バーニンレオは言った。
「じゃあ、ペイント能力の人がここに飛ばされたのかな?」
バードンは言った。
カービィ達はウロコに覆われたペイント能力の住民を思いだそうとしたが、どうしても分からなかった。

しばらくすると、カービィは壁にトマトの絵を描き始めた。
「みてみて!」
すると、描いたトマトが本物になって出てきた。
「おおっ!」
バーニンレオは感激した。

カービィはトマトを食べると、今度はワドルドゥを描き始めた。
ワドルドゥの絵は動く人形になって飛び出してきた。
「ワドルドゥ、どうしてるかな…」
飛び出してきたワドルドゥは、溶岩の中に入っていくとそのまま消えてしまった。
「……」

その時、バーニンレオが話し始めた。
「なぁカービィ、おれビール飲みたい〜。ビール描いて!」
「え、ビール?」
カービィは言った。
「どうやって描けばいいの?」

すると、バーニンレオが温泉から上がってきた。
「こうやって〜、こんな感じで…」
カービィはバーニンレオに言われるまま壁に描き始めた。
すると、絵は茶色いビール瓶になって飛び出してきた。
「よっしゃー!」
バーニンレオは瓶を取るとぐびぐび飲み始め、あっという間に飲み干した。
「きゃ!レオ様、男らしい飲みっぷりでし!」
ノディは感激した。

「カービィ、今度は焼酎飲みたい〜。」
バーニンレオは言った。
「ショウチュウってなに?」
カービィは首をかしげた。
「焼酎〜。早く描いて!」
カービィはさっきと同じ瓶を描き、その中に『しようちゆう』と書いた。
すると、絵は本物になって飛び出してきた。

「ぷはっ。」
バーニンレオはあっという間に飲み干した。
「ちょ…バーニンレオはお酒に弱いのよ。ほどほどにしないとまた寝ちゃう!!」
バードンが言うまでもなく、バーニンレオはぐうぐう眠り始めた。
「言わんこっちゃないわ…あっ、ノディも寝てる!!」
バードンはため息をついた。

その時、突然地面が揺れ始め、ヒビ割れた地面から溶岩が吹き出してきた。

「なに、なに!?」
カービィは叫んだ。
「何事でし?」
ノディは目を覚ました。
「まさか、噴火!?こんな時に〜〜!」
バードンは叫んだ。

その時、バーニンレオが黒い光に捕らわれた。
「あっ!」
カービィは叫んだ。

すると、奥の方から濁流のようにマグマが押し寄せてきた。
「きゃあ〜!!」
カービィとバードンは一目散に外へ逃げ出していった。
「レオ様ー!」
ノディは火山の奥に吸い込まれていくバーニンレオにしがみついた。
「あ!!ノディー!!」
バードンは叫んだ。

カービィ達が外に飛び出すと、爆音を上げて火山が噴火した。
その様子を、カービィとバードンは呆然と眺めた。
「ノディ…バーニンレオ…」
バードンは震えている。
「あたし…アンタ達をおいて、逃げたのね…うわぁぁん!!」
バードンは号泣した。
「バードン、2人を助けにいこうよ。」
カービィはそう言ってバードンを慰めた。


バーニンレオとノディは暗い洞窟の奥へ飛ばされていった。
そこに、黄色いカメレオンがいた。
「きたきた!」
カメレオンはバーニンレオをつかみ上げた。
「あれ?こいつ、すでに弱ってんじゃん。ラッキー!」
カメレオンはそう言うと、大きな黒い釜の中にバーニンレオとバグジーを放り込んだ。
「な、何するでしっ!」
ノディは叫んだ。
「あんた何?」
カメレオンはノディに気付いて言った。
「ノディでし!レオ様たちを返すでし!!」
ノディは叫んだ。
「はぁ〜?ザコい奴だね。これでも食らいな!」
カメレオンはそう言って、カラフルなウロコの固まりをノディに投げつけた。
固まりはノディに当たると絵の具のようにべちゃっと溶けた。
「きゃ〜!」
ノディは悲鳴をあげた。
「あんたなんか、あたいの相手じゃないんだよ。」
カメレオンはそう言うと、黒い釜を持ってどこかへ行ってしまった。
「待つでし〜!!」
ノディは急いでカメレオンを追いかけた。


カービィ達は再び火山の中に入ろうと、溶岩の出ていない穴を必死で探していた。

その時、カービィのすぐ近くから大きなカメレオンが飛び出してきた。
「きゃあ!」
カービィはびっくりして悲鳴をあげた。
カメレオンは黒く光る釜を持ち、ゴムのような手足をたくみに使いながら火山をかけ上がっていった。
「何いまの…。」

すると、間もなくノディが飛び出してきた。
「レオ様が捕まえられたのでし!あいつを追うんでし!」
ノディはカメレオンを指さした。
「え!バーニンレオが!?大変!!」
バードンはノディを背中に乗せ、3人は大きな火山の頂上を目指して飛んでいった。


火山の頂上には大きな噴火口があり、マグマが満ちている。
「さてと。さっさとこの山をぶっ飛ばして、願いの泉にこいつらの力を注ぐか〜。」
カメレオンは言った。
その時、黒い釜の中から声が聞こえてきた。
『俺の力を注ぐ…だぁ?』
すると釜の中からバグジーが飛び出してきた。
「ゲ!あんた、まだ元気だったのか…。」
カメレオンは言った。
「俺様がそう簡単にへこたれるとでも思っとるのかぁ!?」
バグジーは叫んだ。

すると、カメレオンは黒い釜を頭上に掲げた。
「この中には、まだポップスターの住民が入ってる。あんたがおとなしくあたいの言うことを聞けば助けてやる。でももし逆らうなら…こいつを釜ごと噴火口の中に沈めてやる!!」
カメレオンは叫んだ。
「ぐ…!汚いまねしやがるッッ!!」
バグジーは憤慨した。

「5、4、3…」
カメレオンは釜を掲げたままカウントし始めた。
「ぐぐッ…!」
バグジーはあぶら汗をかいた。
「2、1…まだ迷ってんの?バカなやつだね。こいつはもうおしまいだよん!!」

カメレオンはバーニンレオの入った黒い釜を噴火口の中に放り込んだ。
釜はぶくぶくと溶岩の中に沈んでいった。
「!!」
バグジーは一瞬絶句した。
「どっちにしろ、あたいの言うことを聞いてもらうけどね。あっはっはっはっは!」
カメレオンは大笑いした。
「…だぁーーー!!許さん〜〜!!」
バグジーはカメレオンに飛びかかった。しかしカメレオンの激しい足技を食らって、バグジーは吹っ飛ばされた。

その時、岩影からノディが飛び出してきた。

「レオ様〜!」
ノディは噴火口の中に飛び込み、溶岩の中に沈んでいった。
「いやぁーー!!」
バードンは叫んだ。
「何、まだまだいんの?」
カメレオンは声の方に振り向いた。
すると、カービィが黒いペンキで地面を塗りたくっていた。
「…何やってんのこいつ。」
カメレオンはつぶやいた。

すると、地面のペンキが黒い霧になってもくもくと沸き上がってきた。
霧は上空に集まると、大きな一つの雨雲になった。
「雨ふれぇ〜!!」
カービィは刷毛を振り上げて叫んだ。
すると、激しい大雨が降り始めた。

「……」
カービィは雨に打たれながら噴火口をじっと見つめている。
「…ねえ、なんか変だよ?」
カービィはバードンをつついた。
噴火口の溶岩はたくさんの水を受けても何の反応もなく、ただ輝いている。

バードンはずぶ濡れになりながら噴火口に近づき、恐る恐る溶岩に触れてみた。
「何これ!全然熱くないわっ!」
バードンは溶岩をすくい上げた。
「えっ!?ほんと?」
カービィは言った。
「熱そうに光ってるだけよ!この火山も幻だったりするのかな…」
バードンは言った。

「ばれちゃったか。でもチキン、あんた達があたいの邪魔をしようなんて、百万年早いよ!!」
カメレオンはそう言うと噴火口の中に飛び込んだ。
「チ…チキンー!?失礼ね!あたしはコンドルよっ!」
バードンは激怒し、噴火口の中に飛び込んだ。

カービィとバグジーも急いで後を追いかけた。
 
page view: 784
この小説を評価する:                   (0)