つばささんの小説

【銀河にねがいを☆彡】12.ホットビート


 
《ホットビート》

カービィとバードンはホットビートに到着した。
太陽からの光は弱く、辺りは夜明け前のように薄暗い。
黒く連なる火山のあちこちで噴火が起こっており、その部分だけがオレンジ色に光っている。

「意外と静かなのね。」
バードンは言った。
「なんだか怖いよぉ〜。」
カービィは不安そうに言った。
「今は大丈夫みたいよ。早くみんなを探しましょ!」
バードンは言った。

2人は上空からポップスターの住民を探すことにし、空へ飛び立った。
カービィ達は眼下に広がる火山の山々にポップスターの住民の姿を探した。
「熱そう…」
カービィは煮えたぎっている噴火口を見下ろしてつぶやいた。

その時、空に赤い大きな流星が走った。
「あっ、流れ星!」
バードンは叫んだ。
「えっ?どこどこ?」
カービィは辺りをキョロキョロ見回して流れ星を探した。
「けっこう近かったわよ!大きかったもん。」
バードンは言った。
「あっ、ほんとだ!流れ星だぁ!」
カービィも流れ星を見つけて喜んだ。

すると、また空に赤い流星が走った。
「また流れ星…多いのね。」
バードンはつぶやいた。
すると突然、ドーン!というもの凄い音が聞こえてきた。
「な、何?噴火?」
バードンは叫んだ。
「流れ星が落ちたのかなぁ?」
カービィは言った。
「そうかも…。」

すると、大地にたくさんの亀裂が入り、そこから勢いよくマグマが吹き上がった。
近くの火山を見ると大地が激しく揺れているのが分かる。
「なんかヤバそうよっ!」
バードンは叫んだ。

あちこちで爆音を上げながら噴火が起こり、オレンジの光を放つマグマがみるみるうちに大地を覆い尽くした。

≪ドッカーン!!≫
カービィ達のすぐ近くの火山が爆音をあげて噴火した。
「きゃぁ〜!!」
カービィは悲鳴をあげた。
「早く!逃げるのよっ!」
バードンは猛スピードで飛んでいった。
「待ってぇ〜!!」
カービィはたくさんの火山灰に襲われながら必死でバードンを追いかけた。

辺り一面はマグマの海と化し、ホットビートは噂通りのマグマの星に変貌した。

「やだ…みんな大丈夫なの?」
バードンは一面のマグマの海を見て心配そうに言った。
すると、カービィが火山に大きな穴が開いているのを見つけた。
「あそこからはマグマ出てないよ!」
カービィは言った。
「なんか洞窟の入り口みたい。入ってみる?」
バードンは言った。
「うん。」


2人は火山の穴の中へ入っていった。
中は真っ暗だがとても暑い。カービィはバードンにしがみつきながら進んだ。
「何にも見えないよ〜!」
カービィの声が洞窟の中に響いた。

2人がしばらく進んでいくと、前方から赤い光が見えてきた。
「光だわっ!」
バードンは叫んだ。

2人が光に向かってどんどん進んでいくと、一面にマグマが広がっている所に辿りついた。
「ま、そりゃ火山の中だからね〜。」
バードンは言った。
「ここにワドルドゥがいるかなぁ…」
カービィはつぶやいた。

2人は溶岩の洞窟の中を飛行していった。

しばらくすると、バードンが岩の上に大きなナイトキャップをかぶった女の子が眠り込んでいるのを見つけた。
「あれ?ノディじゃん!」
バードンは言った。

2人はノディのところへ飛んでいった。
「きみ、大丈夫?」
カービィはノディをつついた。
「ん…レオ様?」
ノディは寝ぼけてつぶやいた。
「え?」
カービィは言った。
「あれ?カービィでしか、失礼しましたでし。」
ノディは目を覚ました。
「きみもここに飛ばされちゃったの?」
カービィは言った。
「ノディは、飛ばされてないでしよ。ノディはレオ様がここにいると思ったから、はるばる来たでし!」
ノディは言った。
「レオ様?…あ、そういやアンタ、バーニンレオの追っかけしてたっけ。」
バードンは言った。
「どうやってここまで来たの?」
カービィは言った。
「気合いでし!ノディはレオ様の行く所、どこまでも追いかけて行くでしよ!」
ノディは言った。
「あいつのどこがいいんだか。でもアンタ、空飛べるわけじゃないし…ぶっちゃけ困ってたんじゃないの?」
バードンは言った。
「そうなんでし、だからバードン、お願いでし!ノディを背中に乗せて連れて行ってくださいでし!」
ノディは言った。
「しょうがないなぁ〜。」
バードンはそう言うとノディを背中に乗せ、岩場から離れた。

「アンタ、けっこう重いね〜。」
バードンはそう言ったが、ノディはいつの間にか背中に掴まったままぐうぐう眠り込んでいた。
「まったく!大変なお荷物だわ!」
バードンは呆れて言った。


熱い洞窟の奥は大きな黒いドームになっている。
地面はところどころ溶岩が見え、赤く光っている。

「だぁー!!なんなんだここはぁ〜!」
バグジーは大きな岩を何度も地面に叩きつけて叫んでいる。
すると地面にヒビが入り、そこから熱い溶岩が吹きあがった。
「あぢ〜!!」
バグジーは飛び上がって叫んだ。

その時、後ろから声が聞こえてきた。
「へぇ〜…あんたがバグジーかぁ。」
バグジーが振り返ると、そこに赤い大きなカメレオンがいた。
「誰だおまえはッ?なんで俺の名を知っているのだぁ!?そうとも、俺はヘビー級の猛虎、バグジー様だ。」
バグジーは言った。
「あたいはガメレオアーム。好物は、あんたみたいな虫だよん。」
カメレオンはバグジーを見ながらよだれを垂らした。
「だぁー!なんだ、そのよだれはッ?まさか俺を食うつもりかぁ!?」
バグジーは叫んだ。

「用が済んだら食ったげる。」
カメレオンはそう言うと、長い舌を伸ばしてバグジーを捕まえ、勢いよく吐き出した。
「ぶほッ!」
バグジーは壁に叩きつけられた。
「だぁー!!許さん〜!」
バグジーはいきり立って、カメレオンに飛びかかった。
バグジーはそのまま舌で捕まえられ、今度は溶岩の壁に叩きつけられた。
「あぢ〜〜!!あぢ、あぢッ!」
バグジーは叫んだ。
「あたいを投げようなんて千年早いよ。」
カメレオンは言った。

「だぁーーー!!」
バグジーは大きな岩を持ち上げ、それを思いっきりカメレオンに投げつけた。
するとカメレオンはゴムのように足を伸ばし、岩を砕いた。
「面白いじゃん。」
カメレオンはそう言うと、背景と同じ黒に変色していった。
バグジーには、体が消えたように見える。
「なにッ!?どこだ?…ぶほッ!」
バグジーは見えない攻撃を食らった。
「あんた、後であぶり焼きにしたげる!」
カメレオンは言った。


カービィ達が洞窟の中を進んでいると、カービィが岩の上にオレンジ色のふさふさしたボールが乗っているのを見つけた。

「あれ、なんだろう?」
カービィは言った。
「あれには見覚えがあるわ…。」
バードンは言った。

カービィとバードンはその岩の上に降り立った。ふさふさのボールは息をしているようで、わずかに動いている。
「バーニンレオ、起きて!あたしよ、バードンよ。」
バードンはふさふさの固まりを揺すった。
すると下から顔がむっくり現れ、バーニンレオが目を覚ました。
「ん…あれ?酒は、みんなは?」
バーニンレオは辺りを見回した。
「ここ、どこ?」
バーニンレオはカービィ達を見てきょとんとしている。
「アンタ…まさかパーティの夜に飲んだくれて、今の今まで寝てたわけ?」
バードンは呆れて言った。
その時、バードンの背中に掴まっていたノディが目を覚ました。
「レオ様〜!」
ノディは、普段では考えられないスピードでバーニンレオに飛びついた。
「この子だれ?」
バーニンレオは言った。
「アンタのことが気に入ってるんだって。」
バードンは言った。
「あたしはノディと申すでし。あなたのファンなんでし!よろしくお願いしますでし!」
ノディは目をきらきら輝かせて言った。
「ふーん、よろしく〜。」
バーニンレオは言った。

「きみ、空飛べる?」
カービィは言った。
「おれ?うん、よく飛んでるよ。」
バーニンレオは言った。
「酒飲み過ぎていかれちゃった時…の話ね。」
バードンは付け加えた。

結局バーニンレオはカービィが運ぶことになり、4人は岩場を離れた。
バーニンレオはまだ酔いが覚めておらず、カービィの背中に掴まってまた眠り始めた。
「重いよ〜!」
カービィはうめいた。


カービィ達は洞窟の中を飛行しながらひたすらポップスターの住民を探した。
辺りはだんだん溶岩が少なくなってきて、それに伴い暗くなってきた。
広々とした洞窟の中を、外から青い光が照らしている。

カービィとバードンは地面に降りると、背中に乗せたノディ達をおろした。
「もう他にいないのかなぁ?」
カービィは言った。
「少し休んでいきましょ。」
バードンは言った。
「くんくん…なぁ、あっちに温泉があるぜ♪」
バーニンレオはそう言うと、炎をまとってどこかに飛んでいってしまった。
「レオ様、待つでしー♪」
ノディは急いでバーニンレオを追いかけた。
「あ!もう〜、信じらんない!」
バードンは呆れて言った。

カービィとバードンが2人に追いつくと、奥の小さな洞窟の中に温泉が広がっていた。
バーニンレオはさっそく湯に浸かっている。その隣でノディがバーニンレオに寄りかかり、またうとうとしている。

カービィとバードンも温泉に入った。温かいお湯の中で、カービィ達は思いっきり足を伸ばした。
「ポカポカして気持ちいい〜♪」
カービィは湯煙の中で気持ちよさそうな顔をした。
 
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