つばささんの小説

【銀河にねがいを☆彡】4.フロリア(後編)


 
チリーは体中を打たれ、ぐったりと倒れ込んでいる。
「チリー、俺のことはもういいから、お前は逃げてくれ!」
ナックルジョーは叫んだ。
「そんなこと…できるかよ。」
チリーはそう言って動かなくなってしまった。
「チリー!おい、しっかりしろ!お…おまえら、絶対許さねー!!」
ナックルジョーは叫んだ。
「兄貴、どうしよう?死んじゃったらマルク様に怒られる!」
「うっ…まぁ大丈夫だろ。もう一人カッターのやつをおびきよせる見せ物になるしな。」

その時、ガサッという落ち葉を踏む音がして2本のリンゴの木は振り返った。
「何だおまえ?」
リンゴの木は言った。
「そ、その人を放せぇ!…ぼぼ、ぼくが相手だぁ!」
カービィは気合いを入れて叫んだつもりだが、体は震え顔はこわばっている。
「かっこわり〜…」
サーキブルは思わずつぶやいた。
カービィは隠れてスタンバイしているサーキブルの方をくるっと振り返った。
「そ、それでいいから、お前はそいつらを引きつけとけ!」
サーキブルは小声で叫んだ。

「邪魔するやつは容赦せんぞ!!」
リンゴの木は太い根っこを伸ばしてカービィを叩きつけようとした。
「カービィ!よけろっ!」
ナックルジョーは叫んだ。カービィは危機一髪攻撃をかわした。
「きゃぁ〜!」
カービィは太い根っこに追いかけられながら悲鳴をあげた。

それを見たサーキブルは草むらから飛び出していき、見事なカッター裁きでナックルジョーを縛っている根っこを切りほどいた。
「サンキュー!」
ナックルジョーはそう言ってリンゴの木の前に飛び出した。

「ぬぉ〜〜!ナックルジョー、ここに復活だぜ!」
ナックルジョーは叫んだ。
「食らえ!ダブルキック!!」
ナックルジョーが木の幹に激しいキックをおみまいすると、上からリンゴと毛虫が大量に降ってきた。
「わ〜!」
4人はたくさんのリンゴの中に埋もれた。
「ケムシッ、ケムシいやぁ〜!!」
カービィは悲鳴を上げて飛んで行ってしまった。
「あっ、カービィ!」
サーキブルは倒れているチリーをかばいながら叫んだ。

「ケムシ…ケムシ…」
カービィが木の枝にしがみついていると、カービィは目の前に真っ黒な光に包まれた不思議なリンゴがなっているのを見つけた。
「ねぇねぇ、変なリンゴ見つけたよ!」
カービィはサーキブルとナックルジョーにそのりんごをもぎ取って見せた。
「そっ、それに触るな!!」
リンゴの木は突然いきり立って、激しく枝を揺さぶった。
「きゃぁ〜!」
カービィは枝から振り落とされ、再びリンゴと毛虫の中に埋もれた。
「はは〜ん…これがお前らの弱点か?」
ナックルジョーは言った。
「カービィ!そのリンゴを壊せ!」
サーキブルは叫んだ。
「よ、よせ!それを壊したらマルク様におしおきされる!!」
リンゴの木は叫んだ。

カービィは黒いリンゴを口にほおばり、それをおもいっきり木の幹にぶつけた。
「えいっ!」
リンゴは真っ黒な星になって飛び出し、幹に当たって粉々に砕けた。
「うわぁ〜!!」
2本のリンゴの木は叫んだ。

すると、突然大地がゴーっという低い音をあげ始めた。
「なに、なに!?」
カービィはナックルジョーにしがみついた。
すると、地面からたくさんの黒い光の玉が沸き上がってきた。
「な、なんだ!?」
ナックルジョーは叫んだ。
黒い玉たちは皆空へのぼっていく。
「この星の呪いが解けたんだ!願いの泉が、元通りになる!」
リンゴの木は叫んだ。
「え…?」
カービィは言った。

地面から黒い光が沸き上がってくるのが止み、大地は再び静かになった。
「治まったか…?」
サーキブルは言った。
すると、一瞬目の前が白い光にカッと包まれ、3人は目を覆った。
「うわぁ!」
しばらくして3人が目を開けると、辺りは何事もなかったように草花が春風にそよいでいた。


「チリー、大丈夫か?」
カービィ達3人は倒れたチリーをのぞき込んでいる。
「わっ、顔が冷たいよ!」
カービィはチリーに触れて飛び上がった。
「カービィ、こいつの体は雪で出来てるんだぜ?」
ナックルジョーは言った。
「そりゃ冷たいよな…」
チリーは目を覚ましてつぶやいた。
「チリー!!お前、超心配したんだぞっ!」
ナックルジョーは目に涙を浮かべて叫んだ。
「二度とあんなまねしてくれんな…」
ナックルジョーは泣き出してしまった。

「あぁ、無事でよかった。」
リンゴの木は言った。
「やはり操られていたんだな…」
サーキブルは言った。
「はい…私達は悪い魔法使いに操られていたんです。他の惑星の住人も、マルクに操られてるに違いありません!」
リンゴの木は言った。

「隣の惑星アクアリスがスカイハイと繋がれるには、パラソル、ソード、ビームの能力が必要です。」
もう1本のリンゴの木が言った。
「それじゃあ、今度はアクアリスに行こう!…あ、ワープスターには2人までしか乗れないんだった!」
カービィは言った。
「えっ、じゃぁあと2人はどうすんの?この星においてけぼりってか?」
ナックルジョーは言った。
「そこの願いの泉にお願いすれば、ポップスターに帰れます。」
リンゴの木は言った。
「…ジョー、サーキブル、俺に行かせてくれ。隣の惑星には、たぶん俺の友達がいる…ワドルディ達に会いたいんだ。」
チリーは言った。
「お前、大丈夫か?無理すんなよ?」
ナックルジョーが心配そうに言った。
「ありがとう。もう大丈夫だよ。」


サーキブルとナックルジョーは七色に輝く願いの泉の中に入った。
「カービィ、チリー、俺たちの分もガンバレよ!」
「何があっても希望を捨てるな!俺たちの分も頼むぞ!」
ナックルジョーとサーキブルは叫んだ。
「ばいばーい!ぼく達、がんばるね!」
カービィは2人に手を振った。
サーキブルとナックルジョーはカービィ達に手を振りながら体が輝きだし、そのまま消えてしまった。

「どうか、お気を付けて頑張ってください!!」
2本のリンゴの木は言った。
「うん!君たちも元気でね!」
そう言ってカービィとチリーはワープスターに乗り、青い水の惑星アクアリスを目指して飛び立っていった。
 
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