啓太さんの小説

【カビワド日記】第8話



「オレはこの村を守る。そしてヒーローになる。だからお前を倒す!」

なんだか話が全然見えない。
相手は、ぼくのことをじっとにらんでいる。
その目はすごくこわかった。

「言ってる意味がわからないわね。
 カービィ、相手にしないであっちいきましょ。」

ワドルディがぼくのことをひっぱっていこうとした。
そのとき。

「二人とも危ないわ!」

カマーが急に叫んだ。

「うわっ!!」

今度は目の前に落ちてきた。
これは…火の玉?

「あぶないでしょ!なにすんのよ!」

「そいつの味方をするようなら、
 お嬢さんといえども、残念ながら容赦しないぜ?」

へへへ、と笑いながらその人は言った。
わからない、なにがなんだか、ちっともわからないよ。

もし、わかることがあるとすれば…
相手は本気なことだ。

「お嬢さん、お嬢さんうるさいわね。あたしはワドルディ。
 へんな呼び方しないでくれる?」

「おお。ワドルディっていうのか、かわいい名前だな。」

本当にそう思ってるのかは分からないけど、
なんていうか、ちょっといやらしい言い方に聞こえた。
ワドルディはぞくっと、体を震わせていた。
こういうことって言われ慣れてないからかな?

「オレはシルク。以後お見知りおきを。」

そういってシルクはぺこりと上品な感じでおじぎをした。

「シルクは…どうしてぼくを倒そうとするの?」

「オレはこの村のヒーローになるんだ。
 そして、おまえを倒せば、オレはヒーローになれる。」

ぼくの問いかけに、シルクはそう答えた。

「ぼくが、なにをしたの?」

「おまえはな、この村にいちゃいけないんだよ。」

「な、なんで!?」

ぼくがまた尋ねると、シルクの顔がまたこわくなっていくのがわかった。
そして、今までとは違う低い声で、こう言った。

「おまえは、この村のみんなの夢をめちゃくちゃにするんだよ。」


つづく