啓太さんの小説

【カビワド日記】第5話



「それで?カービィはどうして空から落ちてきたの?」

「うん、えっとね。」

カマーの方をちらっとみてみると、
だめだめ、と首を振っているのがわかった。
やっぱりいっちゃだめなのか。

「・・・ちょっと内緒、かな。」

そういうと、カマーはにっこりと笑った。
わかりやすいなぁ、なんだか。

「え〜、気になるわね。教えてくれてもいいと思うけど。」

「そういうわけにはいかないのよ。
 関係ない人を巻き込むわけにはいかないわ。」

「? 巻き込むってどういうことよ。」

しまった、とカマーの顔に書いてある気がした。
カマーはうそをつくのが苦手みたいだ。
ワドルディも興味しんしんという感じみたい。

「・・・話してもいいんじゃないかな?
 この村のみんなにはすごく大事なことだから。」

「そうねぇ・・・。」


そして、ぼくとカマーは事情を話すことにした。
といっても、ぼくもさっき聞いたばかりだから、
よくわからないこともあるんだけど。

「なるほどね。
 じゃあ、カービィはこの村を助けに来てくれたわけだ。」

「うん、そういうことになるのかな。」

「それで? これからどうするの?」

ワドルディがぼくに聞いてきたけど、
ぼくもこれからのことはわかっていない。

「そうね、まずは説明しないとね。
 この村にはちょっとした秘密があるの。」

「秘密?」

「だんだん、それっぽくなってきたじゃない。」

なんだかワドルディはますます興味しんしんみたいだ。
すごくわくわくしているのがわかる。
・・・そういえば、ワドルディはこの村に住んでいるみたいだけど、
秘密のことは知らないみたいだ。

「私は夢をつかさどる妖精といっても、
 誰かの夢を実現させることはできない。
 そうカービィにいったわよね。」

「うん。基本的にはみんなには干渉しないって。」

「それがね。実はあるものを集めれば、
 私の力でどんな夢でもかなえさせることができるのよ。」

なんだか話が見えてきた気がする。
どんな夢でもかなえることのできる「あるもの」

「おそらく、その力が狙われていると思うのよ。」

「おそらく?はっきりわかってないの?妖精なのに。」

「うるさいわね。黙って聞いてなさいよ!!」

ワドルディからつっこまれて、急にカマーは機嫌が悪くなった。
ぷりぷり、という音がするような怒り方で、
笑っちゃいけないだろうけど、なんだか笑いそうになった。
もちろん、もっと怒らせちゃうといけないからがんばって我慢した。

「・・・わかったわよ。」

「・・・それはね、『ゆめのこころ』といわれるものよ。」

「ゆめのこころ?」

「そう。それがあれば私は一つだけ夢をかなえられるのよ。」

「へぇ〜。で、そのゆめのこころはどこにあるわけ?」

ワドルディがそうたずねると、カマーはワドルディを指差した。
ワドルディはもちろんきょとんとしている。
ぼくも、頭の上にはてなマークがうかんでいた。

その様子を見て、カマーはにやりと笑った。

「あなたももってるわよ。ゆめのこころ。」

「え?」


つづく