オリオンさんの小説

【たたかいの彼方に】 第5話 『虹の剣』


第5話『虹の剣』

「くたばれ!」
 そう叫んだダーク・リムルは、鱗状の物体を7にんに投げつける。その物体の正体は強力な爆発性物質。
 もはやここまで。そう思っていた7にんだったが、その中のあるひとり――リックが希望を見いだしていた。
かつて、虹の島々を襲ったダークマターを見事撃退した武器――虹の剣が何故か、戦艦ハルバードの中の、今、7にんがいる武器庫に保管されていたからだった。
 そして虹の剣を見つけ、握ったリックは大きく縦に振った。すると・・・・・・オレンジ色の爆弾が跳ね返り、直撃した。
 ダーク・リムルは多大なダメージを受け、その場に倒れた。
「・・・・・・おい。 ダーク・リムルが倒れているぞ」
「私たち・・・・・・助かったの?」
 黒雲の断末魔を聞いた他の6にんは、目を開け、やがてその原因がリックだということに気が付いた。
「リックがやったのナゴね!」
「見直したよ、リック」
「カイン。変なこと言ってごめんな。でも、この虹の剣がおいら達を助けてくれたんだ」
「なんですか? 虹の剣って?」
「ピッチは知らないか。あの剣は、俺とリックとカインとカービィで虹を取り戻すために冒険に出たときに出会った剣なんだ。虹のしずくと言われる、すごく綺麗なものが集まってできた剣なんだ」
 ホッとした7にんが会話をしていると、後ろから背筋が凍るような奇妙な声が聞こえてきた。あんな黒雲などとっくに消え去ったと思っていた7にんは、驚きを隠せない表情に変わった。
「・・・・・・もう許さないぞ。お前等みたいな雑魚がいけしゃあしゃあと存在していることが俺は、大嫌いなんだ! グフフフ・・・・・・これデモ喰らっテ、消えてシマエ!!」
 とさっきの爆弾を受けてボロボロになったダーク・リムルは、目からどす黒いビームを放ち、攻撃した。
7にんがとっさにかわすが、黒雲はさらに激怒し、目から今度は何十方向にもビームを放った。
「ハァハァ・・・・・・、コロス。コロスゾ!!!」
 ビームを滅茶苦茶に放ちながら、武器庫から逃げた7にんを必死に追いかけるダーク・リムルには先ほどまでの冷静さも消え、ただ、前にいる7にんを殺すことに血眼になっていた。しかし、それが仇となり・・・・・・
「ピッチ! "スパーク"であいつをおびき寄せろ。そこをおいらがこの剣で斬る!」
「じゃあピッチ。僕が"スパーク"使うから合体して」
「わ・・・・・・わかりました!」
 そしてラジコンでグーイに動かされるピッチをおとりにした。勿論ダーク・リムルはそのおとりに猛スピードで向かい、追いつき、攻撃を仕掛けようとする。
「シネ・・・・・・シネェエ!」
「ピピピー!!?」
 とまさに小鳥らしく悲鳴をあげるピッチに、リックはすかさず気づき、無防備のダーク・リムルを――斬った。


「そうか、そんなことがあったのか」
 ダーク・リムルを無事倒した7にんは、メタナイトがいるところへ戻り、ことの内容をおおまかに話した。
「リックが大活躍だったナゴ!」
「ナゴは何もしてなかったのにね」
「いや! ・・・・・・チュチュだってひとのこと言えないナゴ!」
 そんなナゴとチュチュとの言い合いが始まった中、リックがメタナイトに尋ねた。
「それより、メタナイトは、どうして虹の剣のことを知ってたんだ?」
 武器庫にそれがあった以上、メタナイトは虹の剣について何か知ってると察したからだ。
 しかし、メタナイトの返事は、リックの予想を大きく上回る物だった。
「虹の剣? それは初耳だな」
「え? 今、おいらが持っている剣だよ。メタナイトは知らないのか?」
「ポップスターを経つ前に、一度武器庫を確かめてみたが、あんな剣は絶対に見てないし、保管しておいた記憶もない。しかし、その虹の剣というのはすごく輝く剣だな。私は、こんな剣見たこと無いぞ」
(じゃあ、何であんな所に・・・・・・クーやカインも、虹の剣の行方など知らないって言ってたし、あとのナゴ達3にんが知ってるとは思えない。なんでだ?) 
 そう言われてしまったリックは、大きな疑問が心に残った。だが、しばらくすると、
「・・・・・・やめた。今はそんなこと考える場合じゃないや。早く、ダークマターを倒さないとな」
 と考えるのをやめ、"打倒ダークマター"を改めて胸に刻んだ。


 しかし、ダークマター軍団は、周りの星を次々と侵略し、銀河制覇への道をどんどんと進んでいた。親玉のゼロが力を蓄え続けていたことと、これまでカービィを苦しめてきた、マルク、ナイトメアなどの数々の悪党が復活し、ダークマター軍の傘下に入って侵略に荷担していたことが大きな原因となっていた。
 

 そして・・・・・・その脅威は、ポップスターをも覆い尽くそうとしていた。
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