オリオンさんの小説

【たたかいの彼方に】 第3話 『開始』


第3話『開始』

戦艦ハルバードの前には、何十体ものダークマターがいる。ダークマターには
剣を有している人型と、目玉型の2種類がいる。戦艦の前にいるのは人型の方だった。
「ところで、お前達。まずはこの戦艦で本拠地へ潜入するが、その後、ちゃんとダークマターを倒すための有効な手段は勿論、考えてあるだろうな。でなければ、この戦いで、私たちは確実に負ける」
 そう言われたにも関わらず7にんは自信に満ちあふれた表情でいた。その中にいたリックが、
「当たり前だ、メタナイト。グーイ、腹の中にちゃんと蓄えてあるよな」
 と言いながら、グーイの方に顔を向ける。
「大丈夫だよ〜ん。ちゃんと、この自慢の舌でコピーできるやつを沢山腹に入れておいたよ。これで僕と合体すれば、みんな、カービィみたいに、コピー技が使えるんだ」
 伸びる舌で腹を指しながら言うグーイの話を聞いたメタナイトは若干驚いていた。
「成る程。お前たちもコピー技が使えたのか・・・・・・少し信じられないな」
「と言ってもグーイ以外の僕たちは、ひとりではコピーができないナゴ。カービィやグーイと合体してその能力に秘められた力をより多く引き出すことが僕たちにできるナゴね」
「そうか。心強いな」
 そんな話をしていた時、ダークマターがとうとう、攻撃を開始した。
 剣から出るレーザーみたいな物体が戦艦を攻撃し、みるみると戦艦にダメージを蓄積させていく。
 すかさずメタナイトは、シールドを貼り、主砲を一発放ち、前にいた、ダークマターを一掃した。
 しかし、所詮それは、一時しのぎにしかならなかった。艦内に搭載されているレーダーを見たメタナイトは、信じられない事実に焦りを感じた。
「・・・・・・なんということだ! 約100体もの援軍がこっちにやってくる!」
 そのことを聞いた他の7にんも、驚きを隠せない表情へ変わった。
「100体も? この一隻で相手にできる数ではないよ」
「そっそんな・・・・・・僕たち死んじゃうんですか?」
「本当予想以上だわ。潜入すらできないなんて・・・・・・」
「くそ・・・・・・! ここまで来て、俺たちは何もできないのかよっ!!」
 しかし、この絶体絶命の時、光が現れた。五芒星の乗り物。かつて、ポップスターを何度も救った英雄の相棒。色んな言い方ができるそれは、ダークマターにとって脅威の存在だった。
「あれは・・・・・・ワープスター! なぜ?」
 そして現れた光は希望をも、もたらしてくれた。
「メタナイト。攻撃の機会だよ! ダークマターたち、何故か分からないけど、ワープスターに怯えている!」
 メタナイトは、カインの言葉を聞き逃さず、動きの鈍くなったダークマターに砲撃を開始。敵軍はみるみるとを排除されていく。
「すごいわ! この調子で援軍もやっつけちゃって!」
 やってきた援軍も砲撃により、みるみると散っていく。

 一方、ダークマター本拠地こと、ファイナルスターでは、ゼロが怒りを抑えながら、排除されていく配下をモニターで見ていた。
「くそ、役立たずの部下どもめが。 あんな戦艦一隻も落とせないのか・・・・・・」
 カービィの方は、愚痴をもらしているゼロを見て笑っていた。
「戦艦・・・・・・そうか。ゼロはきっと、僕と戦おうとしたから侵略に失敗したって理由で、あらかじめ動けなくしようとしたんだと思うけど、これだけ言っておく。僕さえ捕まえればあとは怖くないなんて思うなよ。僕には心強い仲間がたくさんいるんだから」
 そう聞いてやっと笑った理由が分かったゼロ。しかし、ゼロもまた奇妙な笑みを浮かべ、こう言った。
「そうか。でもあらかじめお前の身動きを封じた理由はそれだけではないぞ。お前を捕まえた理由・・・・・・いや、今はやめておくか。」
「教えてよ、ゼロ!」
 カービィが叫んだ直後、ゼロはまた白い体から発射する赤い光線をお見舞いする。
「とらわれの身があまり調子に乗るなよ。お前曰く心強い仲間なんぞ、余には埃カスにしか見えないのだから。お前は知らないだろう。余のダークマター軍団の傘下に入っている数々の悪者を。おまえに見せてやろう。出でよ! ナイトメア、マルク、ドロシア、ギャラクティックナイト、ダークマインド、ダークゼロ!」
 ゼロが口にした順に、その者達が、ワープして来たのか、次々と姿を現した。
「久しぶりなのサ。カービィ」
 軽快な口調でマルクが呼ぶ。
「なんで? なんでみんな復活したの?」
 カービィはかつて戦った強大な敵の面々に向かい、声を震わせながら尋ねると、
「闇と憎悪の力・・・・・・と言ったところかな」
 と始めにナイトメアが言った。次に、ドロシアが高潔そうな口調で
「わたくし達は、あなたに恨みがあるのですよ。個人個人の願いを全てあなたに阻止されたのですから。わたくし達が死んだ後、ほんの僅かに残っていたその憎悪の心をゼロ様は見逃さず、強力な力へと変え、見事、わたくし達を復活させてくれたのですわ。ゼロ様に仕えるのはその恩返し。それと、あなたたちのような生き物が苦しむような世界をゼロ様と共に作りあげることよ!」
 と成り行きを話していった。
「我はお前に鏡の国の支配を拒まれたことに恨みがある」
「俺、お前に恨み、ある! お前、殺す!!」
 とダークマインドとダークゼロもその後に続き、
「俺もメタナイトという仮面の騎士に倒されたことに無念を抱いている」
呼び出された者はそれぞれ、憎悪の源となっている事柄を話した。
 しばらくし、みんなをとりまとめるようにゼロが出てきた。
「これで分かっただろう、カービィ。お前の仲間とやらと、余のダークマター軍との戦力の差が。さあ、ここからが本番だ。あのこざかしい戦艦を破壊したら次の目標はリップルスター! 余はあの星にあるクリスタルが欲しいのだ!」
(リップルスター? どうしよう! リボンちゃんが危ない!)
そう思ったカービィ。しかし、今はとらわれの身でどうすることもできない。コピー技も使えない。
コピーのもとも、ゼロに奪われてしまったカービィは、何もできない自分を悔やむことしかできなかった。

 一方ハルバード側は、敵軍をやっつけて、一件落着の状態にあった。更なる援軍が来た様子も今のところない。潜入するに絶好の機会であった。
「これなら、本拠地に潜入できる。流石、メタナイト」
「何もいうな。ここからが本番なんだ。さあ、今からあの星に潜入するぞ!」
メタナイトがそう叫んだ後、急にカインが何か納得がいかないような表情をしていた。
「カインさん。どうしたんですか?」
「みんな。さっきのワープスター、勿論見たよね。あのワープスター・・・・・・誰も乗ってないんだ。てことは・・・・・・」
 そして急に悲しげな表情になって言葉を詰まらせるカインに、他の仲間は首をかしげる。
「カイン。何が言いたいんだ?」
「クーも分かってるはず。いくらカービィでも独りでこの宇宙を旅できるわけないことを。もし、カービィが本当にダークマターを倒すためにこの広大な宇宙に旅立ったなら・・・・・・」
「そっそんな! まさか!!」
「リックは気づいたんだね。カービィはおそらくあのワープスターを使うはず。でもさっきのワープスターには誰も乗っていなかった。つまり、カービィは・・・・・・ダークマターに捕らわれたんだ」
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