ヨツケンさんの小説

【カッフェ・笹】第2話


〜店長とヨツの悲劇〜

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手招きに応じて、ヨツが店の奥へと消えた。残る二人の従業員はその様子を見届け、注文
待機状態に入る。
「もう一度やったら、減給ですからね。人より多いとされてる私の仏の顔も品切れですし」
どす黒いオーラを内に秘めつつ、それでも語調は穏やかな調子だ。威圧感がたっぷりであ
る事を除けば、だが。
「承知いたしました……」
「今はまだお客様がいらっしゃるので、このくらいでやめておきますが、人に迷惑をかけ
るのはやめましょう。わかったら店の前の掃除にいってらっしゃい」
短い説諭の後にヨツを店の前まで送り出す。すでに店の前は綺麗になっているのだが、そ
こは気にしてはいけないところらしい。

「ヨツさんの説教が終わったら私も呼ばれると思うんですよ」
「ん? そりゃまたどうしてニャ」
今いる客は一組のカップルのみ。何かを注文する気は今のところないらしく、傍から見て
いる方が恥ずかしくなるほどにイチャイチャしている。
「そりゃあ、塩酸投げたんですよ? 今回はクリーンヒットしたからいいものの、外した
ら大惨事になりますって」
「むー、下手したら、解雇処分も免れニャーかもよ」
クリーンヒットすればヨツの背中が焦げた事や投げた事は良いと言うのか?と言う突っ込
みを置いといて。
最後まで聞こえるか聞こえないかのうちに、フラービィはため息を漏らす。
「まあ、やってしまったことはしょうがないんですけどね……っと、お呼びだ」
ナービィが振り返ると、確かに店長である笹がフラービィに手招きをしている。うなだれ
た様子でフラービィがヨツと入れ替わりに店の奥へと消えた。
「…………ということで、二度と危険物を投げないことです。……まあ、今回の責任の一
端はヨツさんにあるかもしれませんが。」
「……店長らしからぬ発言が聞こえた気もしますが、……心得ておきます」
「一言余計です」
先程に比べればまだこちらの空気のほうが軽いはずである。が、それでもまだ重苦しさが
漂うほどだ。強いて言うなら重力が数倍に跳ね上がっている。
「では、これで」
さっさとこの場を立ち去りたいとフラービィは立ち上がる。ドアの近くまで行った時に、
店長からの追い討ちがあった。
「あ、それと、一ヶ月ほど減給処分といたします」
「……マジですか」
多少は想定していたであろうが、流石に言葉を漏らしてしまった。
「……言葉遣いにも気をつけたほうがいいようですね」
「…………あうぅ」

「…………またのご来店をお待ちしております」
最後の客が帰った。……流石にあのカップルではない。あれ以降何も問題が起こらなかっ
ただけで、結構な数の客が来た。新装する前からか、はたまた新装してからかはわからな
いが、結構繁盛しているようである。
「……で……なので……というわけで、本日の業務は終わりです。あ、それとヨツさん」
「? ……はい」
「まだ説教が残ってますからね」
笹店長の笑顔が黒く光る。
「ありゃ、まだ終わってなかったのかニャ? ま、がんばるニャーよ」
「ヨツさん……、骨は私が拾っておいてあげますので」
「ちょ、二人とも酷ッ!」
その後、夜遅くになるまで大声が響いたそうである……。
「おー、やってるやってる。南無南無」

どたばたがあってもやっていけるのは、こんな舞台裏があるからなんですねぃ

オマケ
「何でこういうことをやったのか、フラ君に三行でまとめてもらうニャ」
「えー、面倒くさい……。それになんで私が」
「つべこべ言わずにさっさとしてくださいな」
「笑顔で言わないでくださいよ……
『とりあえず
  思いついた
   書いてみた』
 これでOK?」
ギロリ ギロリ ギロリ
「……視線が怖い」
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フラービィさんに感謝します!私が品質を保証致します、私の保証では安心感が無いかもですが…
では次投稿でお会いしましょう♪
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