星のユービィVさんの小説

【〜星のカービィと愉快な仲間たち〜】第41話 むじんとうでサバイバル


ここはプププランドから遠く離れた無人島。
そこにポツンと人影が見えた。
1、2、3……全部で6人いる。
アドレーヌ「だから大丈夫かって言ったのにー!」
アカービィ「うるせぇ!俺のせいじゃねぇよ!」
カービィ「そんなことより、ここは一体どこだろう…」

なんとその無人島にいたのはカービィ達だ。
そもそもなぜこんなところにいるのか、それにはこのような事情があった。

それは、今から5時間前……。
アカービィはみんなで魚釣りでもしようと提案した。
特にやることはなかったので、みんなも賛成し早速準備を始めた。
カービィ、アカービィ、ミービィ、アドレーヌ、ケケ、リボンの6人が集まり、海辺へとやってきた。
そこで偶然、カービィは古いボートを見つけた。みんなでボートに乗ってちょっとだけ深場へ行こうと考えたのだ。
しかし、釣りを始めても魚は中々釣れず、いつしかみんなは居眠りをし始めてしまった。

そして、目が覚めたらボートはこの小さな無人島に打ち上げられていたのである。
リボン「お家へ帰りたい…」
ミービィ「オイラに任せてよ、こう見えてもサバイバルまがいのことは得意なんだ!」
アカービィ「へっ、お前に任せられるかよ。どうせ無理に決まってるさ」
ミービィ「言ったなぁ、このおたんこなすめ!」
アカービィ「何をっ!?」
ミービィ「やるか!?」

アドレーヌ「やらないの!!」
口論する2人の首根っこをつかみ、アドレーヌが喧嘩を制止した。
そして、辺りを見渡すとケケに言った。
アドレーヌ「ケーちゃん、そこら辺の枝を集めて箒を作って。それで島の上空へ飛んで辺りを見渡してほしいの」
ケケ「わかったわ。……でも海に落ちたらちゃんと助けてよね?」
そういうとケケは木の枝を拾い集め、箒を作り始めた。

ミービィ「よしっ、じゃカー君はリボンと一緒に森で木の実とかを集めてきて!オイラはコイツと魚を釣るよ」
アカービィ「コイツ呼ばわりするなこの草餅が」
ミービィ「草餅とはなんだこのトマトめ!」
アカービィ「何をっ!?」
ミービィ「や…」
アドレーヌ「…らない!」
再び、アドレーヌが制止する。すっかり口論制止役が板についていた。
早速役割分担したとおりにみんなは行動を始めた。

森の中では、リボンとカービィが木の実を探して歩き回っていた。
木の根元や枝、草の中までくまなく探し歩いた。
リボン「ねぇカービィさん、マンゴーってどんな木の実ですか?」
カービィ「えっとねぇ、僕もスーパーの試食品にある切ったやつしか見たことないんだ…。黄色いと思うんだけど…」
などと少々不安な会話をしながら、2人は森の奥まで進んでいった。

一方、アカービィとミービィは食材確保というより釣り勝負になってしまっていた。
アクティビティのアカービィとサバイバル好きのミービィ、全く違うスタイル同士の2人はどうしても決着をつけたかったのだ。
ミービィ「絶対負けないかんな!」
アカービィ「へっ、こっちこそ!!」
お互いにらみ合い、釣竿を構えて海へと仕掛けを投げ込んだ。
真剣勝負の始まりであった……。


やがて日が暮れだした頃、カービィとリボンが森から戻ってきた。
幸いにもリンゴやオレンジ、ブドウが都合よくなっていたようだ。
アカービィとミービィも、かごいっぱいに大量の魚を入れて戻ってきた。勝負は結果的に引き分けであったが。
ところが、砂浜へ来るとアドレーヌが何やらおかしな行動をとっていた。
木の棒を必死に激しく、素早く回している。
カービィ「…何やってるの?」
アドレーヌ「火をつけようと思ってね。狼煙を上げれば通りかかった船に見つけてもらえるかもしれないでしょ?」
ミービィ「あー、なるほど!」
アカービィ「へぇ、たまにはまともなこと考えるじゃねぇか」

アドレーヌ「だってカー君達と一緒にリップルスターを巣くうたびに出たときにもやったもの。ブルブルスターでみんな離れ離れになって遭難しかけたときにね。おかげでデデの旦那に見つけてもらったのよ」
カービィ「経験が物を言う、ってやつだね!」
その時、空からケケが戻ってきた。
そこら辺の枝で作った即席の箒はいびつな形をし、やや不安定な飛び方をしている。
アドレーヌ「どうだった?」
ケケ「それがさぁ、島からいくらか離れてみたけど周りにはプププランドどころか他の島もないわ」
リボン「そ、そんなぁ……」
みんなはガッカリした。このままでは助からない可能性もあるのだ。

その夜、みんなはカービィ達がとってきた果物を食べた。
魚の方は、未だにアドレーヌが火をつけるのに苦戦しているため、一時おあずけである。
いつもと違う雰囲気の中で食べる晩ごはんは、またちょっとだけ気分を盛り上げてくれた。
しかし……
カービィ「あーぁ、マキシムトマトのハヤシライスが食べたいなぁ…」
アドレーヌ「今夜はオーくんとサンドイッチを食べながら絵本を読んであげたかったわ」
ケケ「私もスパゲッティを食べたい……」

一同「……帰りたい」
とうとう、みんな本音が出てしまった。
やはり無人島でのサバイバルなんて無理な話だったのだ。
しかし、叶わぬ願い。
みんなが諦めて寝ようとした、その時。

ミービィ「…?こっちに何か光るものが飛んでくる…?」
みんなは、ミービィが指さす方を見た。確かに何かがこっちへ向かって飛んでくる。
大きくて、翼がついた、こげ茶色の……

カービィ「せ、戦艦ハルバード!!」
メタナイトが所有する戦艦【ハルバード】だ。
ハルバードはゆっくりと水上に着陸し、中からメタナイトが降りてきた。
メタナイト「みんな無事だな、見つかってよかった」
アカービィ「サンキュな、メタナイト。だが…」
リボン「どうしてここがわかったんですか?」

メタナイト「いや、そのまぁ……愛の力ってやつさ」
一同(メタ・アド除く)「ハァ!?」
メタナイト「いや、なんでもない。さぁみんな、プププランドへ帰るぞ!」
そう言ってメタナイトは再びハルバードに乗りこんだ。
カービィ達も続いて乗りこみ、戦艦ハルバードは飛び立った。

メタナイト「このままプププランドへ一直線だぁーーーーーっ!」


ところが、突然ハルバードの後部から破裂音が聞こえた。
みんなが覗き込むと、なんとエンジンがストップしてしまっていた。
メタナイト「マズイ、エンストだ。久しぶりに飛ばしたからメンテなんて全くしてなかったぞ…」

ハルバード、墜落……

カービィ「も、もうヤダ……」
今度はハルバードの上で海上を漂うカービィ達。
もう海釣りはごめんだと心の中で思ったのであった……


END
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