星のユービィVさんの小説

【読みきり】オービィがやってきた(その2)


その後、オービィをもう一度がんばって寝かしつけたカービィ達は、ある問題にぶつかったことに気がついた。
カービィ「ねぇ、これから先オービィはどうするの?」
リボン「みんなで世話を続けることは大変ですよね」
アカービィ「じゃ、くじ引きでもしてアタリを引いた奴が引き取るってことでどうだ?」
シービィ「なるほど、それはいい(これで俺も解放される…)」
紙とペンを用意したアカービィは早速くじを作り始め、あっという間に準備を終えた。
それをアドレーヌの前に突き出しながら言った。
アカービィ「お前から引けよ、悪運体質のアドレーヌは最初に引いておいた方がいいぜ」
デデデ「確かに一番最初ならアタリが来る確立はかなり低いからな」
アドレーヌ「あんたたちさっきからうるさいわね!」
慎重に1つのくじを手に取り、そっと開いていった。
その紙の中には赤い字で「アタリ」の文字があった。

アカービィ「当たったな、というわけで今後2〜3年オービィをよろしくな!」
アドレーヌ「えぇ!? ちょっと待ってよ!」
メタナイト「アドレーヌさん、こればかりは俺にもどうすることはできない、がんばってくれ」
そういってみんなはあっさりと帰って行ってしまった。
後に残されたアドレーヌはオービィを背中に背負うと、疲れ切った表情で秘密基地を後にした。

ところが、実はこのくじにはカラクリがあった。
なんと全部アタリしか入っていなかったのだ。 ようするにオービィを預かることを嫌がったアカービィはインチキをしてアドレーヌになすりつけたのである。

家に帰ってきたアドレーヌはオービィをそっとソファの上におろした。
すやすやと寝息をたてて眠っている姿はとてもかわいらしかった。
アドレーヌ(このままそっとしておきましょう)
そう呟くと、足音をたてないようにそっと、忍び足で歩きはじめたが
スリッパをふんづけて足を滑らせ、わずか4歩で転んでしまった。
物音で目が覚めたオービィは、辺りを見回した。
そこは今まで見たことがない場所で、周りには人の気配がほとんどなくとても静かだった。
アドレーヌ「あら、起こしちゃったわね…」
彼女はそっとオービィを抱きかかえると、小さい頃に母親に教えてもらった子守唄を歌った。

アドレーヌ「ねんね〜ん、こ〜ろ〜り〜よ〜……あれ、この続きなんだったっけ?」
必死に思いだそうとしたが、自分がまだ1歳の頃に聴いただけだったので出だししか思いだすことができなかった。
そもそも子育てを全くやったことがなく、むしろ育てられる一方だったアドレーヌにオービィを預けること自体、無茶な話であったのだが。

それから数分後、アドレーヌはオービィを連れてお風呂へと向かった。
今回はお湯の温度を下げ、オービィでも入りやすいよう泡風呂にするのはやめていた。
アドレーヌ「オービィ、まずはお湯に浸からないとね」
オービィを抱きかかえながらアドレーヌはゆっくり湯船に入った。
足の先から肩までどっぷりと湯につかり、体中が温まってきた。
初めてのお風呂にオービィも満足そうに笑っている。 まだ言葉をしゃべれないがその様子から気持ちを読み取ることはできた。
アドレーヌ「オービィも気持ちいいって思ってるのね」
それから彼女はオービィの体をきれいに洗ってあげたり、一緒にシャボン玉で遊んだりと楽しい時間を過ごした。

夜になり、ベッドにオービィを寝かせるとそっと一階に下りて行こうとした。
その時、ベッドからオービィの声が聞こえた。
みーみ、といったように聞こえたが、どうやらおやすみと言っているようだ。
アドレーヌもベッドのほうを見て優しくいった。

アドレーヌ「おやすみ、オーくん」


本編第4シーズンにつづく
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