カービィはウィッチを皆に紹介するために、秘密基地へとやってきた。 そこにはキービィ他いつもの顔ぶれがすっかりそろっていた。 「やぁやぁ、皆さんお揃いで」 カービィが呑気に声をかけた。 しかし他のみんなはそんなムードではない。 「本当にお前ってのんびりしたやつだな…」 デデデ大王がカービィをたしなめた。 プププランドの大王である彼も、カービィのよき友人だ。 他にも仮面騎士のメタナイト、マッドな天才発明家のパービィも彼の大切な友達だ。 そのパービィが何か大きな機械をいじっていた。 どうやら何かを測定する道具らしい。 カービィもモニターを覗き込んだが、英語やら数字やらがごっちゃになっておりチンプンカンプンだった。 「あのー、これ何?」 カービィが聞くとパービィは機械の出力を上げながら説明した。 「これは『不可思議探知機』という道具でな、ここ数日前から妙な周波数をキャッチするようになったんで念入りに調べてるんだ」 「へぇ〜。 ところで右下で大きく揺れてる針は何?」 カービィが指差したところを見ると、確かにメーターの針が大きく揺れていた。 まるで何かを大きく感じ取っているかのようでもあった。 パービィもそれをみて、妙な声を上げた。 どうやら大きく揺れていることに初めて気がついたようだ。 「あれ、おっかしいなぁ。 さっきまで何ともなかったのに。 おい、誰かいつ頃から揺れ出したか知らないか?」 パービィが周りに聞くと、メタナイトが手を上げた。 「そういえばカービィが来る前は何ともなかったのに、カービィが来たら揺れ出して…」 そう言いながらカービィの方を向いたメタナイトは、驚きの声を上げた。 カービィの他にもう一人いたからだ。 ウィッチである。 みんなも初めてウィッチがカービィと一緒にいることに気がついた。 「あなた…誰?」 最初に口を開いたのはケケだ。 「私はウィッチ。 マジカルランド生まれの魔女よ」 「マジカルランドだって!?」 ウィッチの自己紹介に対し大声を上げたのは、シービィだった。 その顔はまるで夢でも見ているかのような、驚きを隠せない状態だった。 「そんな馬鹿な? マジカルランドはとっくの昔に滅んだ星のはず…」 そう言いながらシービィは持ってきた文献を開き、あるページを探し出した。 そこにはこう記されていた。 マジカルランドはその後も黒魔法使いの攻撃に遭い、住人たちは皆逃げ出し星は滅びた 「嘘よ! 私たちの星は滅んでなんかいないわ!」 ウィッチはその文献に書かれていることに文句を言った。 しかしだとしたらなぜこのようなことが書かれているのか。 その時アドレーヌは、あることに気がついた。 「ねぇ、そういえばあなたはマジカルランドって星からどうやってここに来たの?」 「それは異空間魔法を使ったのよ。 異空間に入って他の惑星まで移動するの」 それを聞いたアドレーヌは、自分の考えに少しだけ確信をもった。 「だったら、ひょっとしてポップスターとマジカルランドは時間の流れが違うんじゃないの?」 |
page view: 1510 この小説を評価する: (0) |