星のユービィVさんの小説

【読みきり】エイプリルフール!


今日は4月1日。
新しい月の最初の日である。

カービィ他、子どもたちはシービィの家にやってきた。
毎月1日にシービィがお小遣いをくれるからである。
ところが、今日渡された封筒の中にはたったの500デデンしか入っていなかった。

アカービィ「おいちょっと待て! いつもよりえらく少ねぇじゃねぇか!」
アドレーヌ「そうよ! たったの500デデンでどう生活して行けって言うの!?」
カービィ「いつもの1万デデンはどうしたのさー!」
などと抗議が始まるが、シービィはすました顔で言った。

シービィ「今日はエイプリルフールだろ? 冗談に決まってるさ」
そう言ってシービィは、カービィ達にちゃんと1万デデンのお小遣いを与えた。
カービィ達はほっとしたような、上手くハメられたような奇妙な気分だった。


その帰り道、すっかり騙されたアカービィが呟いた。
アカービィ「…そういや今日はエイプリルフールだったな」
リボン「エイプリルフールって何?」
まだ小さいリボンはエイプリルフールのことをよく知らず、シービィが説明した。
しかしそもそもなぜ今日1日は嘘をついてもよいのかまで説明することはできなかった。 こればっかりはシービィもよくわからないのだ。
アドレーヌ「シービィでも知らないことがあるのね」
シービィ「当り前だ。 俺は完璧な人間じゃないんだ」
アオービィ「それ以前に私たちって元々人間じゃないよね」
アドレーヌ(じゃ私の立場は…)

とりあえず皆解散し、各家に帰っていった。
しかしちょっと物足りないカービィはみんなを騙してみることにした。
カービィ「よーし、やったるぞー!」
早速家を飛び出すと、まずはメタナイトを騙しにかかることにした。
もちろん頭の中にはアイデアも練ってある。 しかも上手くいけばごちそうが食べられるかもしれない。

運よく、公園でメタナイトにあった。
カービィ「やぁメタナイト」
メタナイト「よぉ、カービィか。 何か用か?」
カービィはフフフと笑うと…

カービィ「実は僕、メタナイトの素顔を知っちゃったんだ」
メタナイト「な、なんだと!?」
これはなかなかうまい作戦である。
普段は誰にも素顔を見せないメタナイトを騙すにはいい手段だ。
案の定メタナイトは慌て初め、口止め料としてカービィにステーキ定食をおごってくれることになった。
カービィはステーキ定食を味わった後、帰り際にこう言い残していった。
カービィ「今日はエイプリルフールだからね」
メタナイト「…騙された!」

ケラケラと笑いながらカービィは次のターゲットを探した。
そして勢いに乗ってアドレーヌ、デデデ、ミービィと次々にウソをついては騙していった。
そしてそのたびにうまくごちそうをおごってもらってもいたのだ。

ふと川を見ると、誰かが溺れかけているのが目に入った。
カービィ「あれは…」
目を凝らしてよく見ると、それはケケであった。
しかしここの川はそんなに深くないため、今まで溺れた人など見たことがなかった。
カービィ「ははーん、さては溺れたふりをして誰かを騙す気なんだな? 僕はひっかからないよーだ!」
そういうとカービィはケケを無視して他へ行くことにした。


その日の夕方、カービィはみんなから冷たく突き放されてしまった。
ウソで釣って食事をたかったと指摘された他、薄情者呼ばわりされてしまったのだ。
川で見かけたケケは溺れたふりではなく、足を滑らせて川に落ち本当に溺れていたのであったらしい。
カービィは、もうエイプリルフールなんて2度とごめんだと思ったのであった…。


END
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