星のユービィVさんの小説

【〜星のカービィと愉快な仲間たち〜】第29話 アカービィのリサイタル


まさか、あの日が…。
みんなを恐怖のどん底に突き落とすあの日が今日だとは思ってもみなかった……。

あるとても天気のいい朝のこと。
今日はみんなが混乱していた。 郵便がまだ届いていないのだ。
優秀な郵便配達員のレービィが遅配するなんて、きっと何かがあるのだろう…。

そのレービィはアドレーヌの家の前にいた。
郵便受けに手紙を入れようか入れまいか迷っていたのだ。
レービィ(郵便を届けるのがアタイの仕事なのに…、あぁでもみんなを危険にさらすなんてできないわ!)
なぜレービィは手紙を配達することに罪悪感を感じているのか、それはその手紙の内容に秘密があった。

アドレーヌ「あら、レービィいたの? みんな怒ってるわよ」
レービィ「わ、わかってるわよ。 でもアタイには今日は手紙の配達なんてできないわ!」
アドレーヌ「そんなこと言わないの! それ私宛の手紙でしょ、見せて」

レービィはアドレーヌにせかされ、しぶしぶ手紙を渡した。
それを開封したアドレーヌの表情が一瞬にして凍りついた。

アドレーヌ「アカービィリサイタル招待券。今日の午後3時より、 会場は広場…」
レービィ「だから渡したくなかったのよ…、でも仕事は仕事なのよね、ごめんなさい」
そういうとレービィは次の配達へと急いで向かっていった…。


数分後、アカービィを除くみんなが秘密基地に集まった。
デデデ「これはとても深刻な問題だぞ…」
キービィ「うん、命にかかわるね」
リボン「アドさんはどうします?」

ケケ「あの…、何がそんなに深刻なの?」
その言葉に全員の表情が変わった。

メタナイト「ケケは知らないのか!? アカービィの歌が招く惨劇を!」
パービィ「あいつの歌には特殊な音波が確認されているんだ。 その音波は生物に有害な波長になっていてじかに聞くと命にかかわるときがある。
また水は揺れ、ガラスは割れ、木が折れるなどの甚大な被害も出ているんだ」
ケケ「そ、そんなに危険なの!?」
ミービィ「うん…、気をつけた方がいいよ」

それから皆は解散し、どうにか逃げ通す方法を各自で考えることになった。
アドレーヌ「どうしようケケちゃん…」
ケケ「シービィさんに相談してみませんか?」
そこで二人はシービィの家に向かった。
ところが、家のドアにはこんな張り紙がしてあった。

明日は一日留守にします シービィ

アドレーヌ&ケケ「…前日から逃げたのね」
頼みのシービィも留守でおらず、他に逃げ通すアイデアも思いつかない二人は、覚悟を決めることにした。
アドレーヌ「こうなったら、逃げずに聴くしかないわね」
ケケ「それしかないのね…」

そして約束の午後3時。
アドレーヌはそっと広場にやってきた。
すでにカービィやデデデ大王、メタナイト達も集まってきている。
しかし、その中にケケの姿はなかった。
アドレーヌ(ケケちゃん、いないわ…。 どうしたのかしら?)

広場の中心にある舞台(というか木箱)の上にアカービィが立った。
アカービィ「えー、今日は俺のためにこんなに集まっていただき、誠にありがとうございます」
などと丁寧な口調で話しているが、正直アカービィに丁寧語なんてとても不釣り合いだ。

アカービィ「なお、シービィは前日から出かけていて連絡は取れなかった。 ケケは母親が急病にかかったらしく実家に帰ったそうだ」

アドレーヌ「ウソ!? ケケちゃんの両親はとっくに他界しているはず…。 …まさか私を裏切って逃げたのね! ひどいわ!!」
まさかの大胆な理由で逃げたケケ。
しかしアカービィもアドレーヌに言われようやくケケの両親はすでにいないことを思いだした。
そして逃げたことに怒りを覚え始めた。
アカービィ「あのヤロォ、帰ってきたらぶっ飛ばしてやる!」
アドレーヌ「今回ばかりはアカービィに同意するわ」

しかし、アカービィは急に表情を変えると、マイクを手に取った。
アカービィ「では一曲目『カービィ★マーチ』歌います!」

そして軽快なイントロに始まり、アカービィの歌が…

アカービィ「いっづどぅえ〜もグ〜ズ〜ガァ〜ヴィ〜 ほぉ〜すぅぃ〜のカァ〜ァブウィゥィィィィ!!
どぅ〜うぇもふぉんどぉぉヴぁぁぁぁづぅぅよぉぉいぃぃよぉぉ…」

聴こえ出した瞬間、皆は苦しみ始めた。
頭が割れるように響き、耳がガンガンなり心臓がドクドクと激しくなりだした。
周りのガラスが次々に割れ、木が倒れ鳥たちが墜落してきた。
やがてめまいや吐き気などもしてきた。 そしてついに気が遠くなっていった…。

数分後、アカービィを除く皆が病院に運ばれた。
医師の診断ではしばらく安静にすればいいのだそうだ。

さすがにケケもお見舞いに行ったが、アドレーヌはそんなケケとは3日間口をきかなくなったという…。
ちなみにアカービィはみんなが気絶したのは自分の歌があまりにもよすぎたからだと勝手に思い込んでいるのであった。


END
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