星のユービィVさんの小説

【〜星のカービィと愉快な仲間たち〜】第28話 アニメをつくろう!


デデデ「かつてワシは、国民達の娯楽のためにテレビアニメ制作に取り掛かった。
しかしあの時は絵はめちゃくちゃ、アニメーター達もまともなものがおらず計画は全て水の泡に…」

風と共に去りぬゾォ〜〜ィ!!

カービィ「だから昔の事は水に流して心機一転、本編始めよう!」


ある日、アカービィはテレビをつけ、新聞を広げた。
何か面白い番組がやってないか調べるためだ。
すると彼の目に止まったのは『星のデデデ(再)』と書かれた欄だ。
チャンネルDDDで、じきに始まるらしい。
アカービィ「星のデデデ? …確かカービィがまだすごいちっこい頃、デデデがまだ悪で魔獣を買いまくってた頃にやってたアニメだっけ」
少し興味をそそられたため、テレビにリモコンを向けてチャンネルDDDに接続した。
ちょうど番組が始まる直前だ、しかも都合よく第1話からの放送だった。
アカービィ「ちょっと録画しよっと。 ビデオビデオ〜♪」
すぐにビデオの設定を済ませ、録画を開始した。
軽快(?)なオープニングとともに放送が始まった。 もちろん絵はガタガタで当時の音声そのままである。
しかしアカービィは大いに笑っていた。 明らかに喋ってばかりの安っぽいアニメなのだが、ところどころ可笑しく笑える部分があるからだ。

放送が終わった後、アカービィは秘密基地でみんなにアニメの話をした。
しかしカービィとメタナイトは嫌な顔をした。
カービィ「変なこと思いださせないでよ」
メタナイト「デデデが主役では私も本気でコピー解説をする気になれんかった」
カービィ君、君前書きで過去のことは水に流してなどと言ってなかったかい?
君こそいつまでも引きずってるじゃないの。

そこへアドレーヌがやってきた。
顔を見るとちょっと怒っているようだ。
アドレーヌ「デデデ大王、私も見たわよ。 星のデデデを」
デデデ「そうか。 で、感想は?」

アドレーヌ「感想も何もないわ! 何なのあの下手くそでガッタガタな落書きは!
絵は芸術よ! 魂を込めて描かれてない絵なんてヘッポコピーのおたんこなすよ!!」
カービィ「ごめん、後半言ってることがわからない」
アドレーヌ「つまり、あれじゃぜんぜんダメってこと! こうなったら私がアニメ作りのいろいろをたたき込んであげるわ!」
アカービィ「そりゃいいぜ! 俺もアニメ作ってみたかったんだ!」
だんだんと話がまたアニメ作りの方向へと進んできた。
カービィはもうアニメ作りなんてこりごりだった。

カービィ「僕はやらないよ。 メタナイトもそうだろ?」
メタナイト「アドレーヌさんがやると言うなら俺もやってやるぜ!!」
カービィ(ダメだ、こいつこういう奴だったわ…)

とりあえずリボン、ケケなどのいつものメンバーの他、今回はナックルジョーも誘ってきた。
人手が多いほうが楽だし、戦闘シーンを作る場合は彼に聞くのがてっとりばやい。

アドレーヌ「じゃまずは企画会議から。 みんなは誰に向けてどんなアニメを作りたい?」
すぐにキービィらの子ども組は手を上げた。 まるでやたらと元気のいい小学生だ。
アドレーヌ「じゃ、キービィ!」
キービィ「宇宙人と怪獣が戦う特撮物は?」
アドレーヌ「却下。 特撮とアニメは違うの」

アドレーヌ「じゃ、ワドルディは?」
ワドルディ「大人向けのハードボイルドな内容」
アドレーヌ「却下、子どもが退屈するでしょ?」
誰もまともなアイデアを出せなかった。
何処かで聞いたことがあるような物や、明らかに子供向けではないようなものが多かったからだ。

リボン「かわいい魔女や妖精のお話は?」
アドレーヌ「それは…」
アカービィ「メタナイトみたいなロリコンにしか受けねぇよ」
メタナイト「誰がロリコンだコラ!」
アカービィ「だってアドが好きなんだろ? そのアドはまだ子どもっぽいし、未だに(自主規制がかかりました)だし。 だからお前はロリコンだ」
だんだんと話が危ないほうにそれてきた。
そこに、今まで黙っていたカービィが口を開いた。

カービィ「ねぇ、僕らをそのままアニメにするのはダメなの?」

アドレーヌ「…その手があったわね。 でも誰か今までの日常覚えてる?」
ケケ「それなら私の友達日記が…」
アドレーヌ「それは見せちゃダメーーーっ!!」
とっさにアドレーヌは日記帳を取り上げ、ケケのバッグにしまい込んだ。
なぜならあれにはアドレーヌの誰にも知られたくない恥ずかしい秘密が書かれているからであった。
こんなものがバレたら、特にアカービィに知られたら絶対にいじられる。
そしてそのままみんなからいじめに遭い、果てには自殺などと悪い方向に思考が進み始めてしまった。

数分後、冷静さを取り戻したアドレーヌは、とりあえず企画会議を終了した。
自分たちをキャラクターにしたアニメを、大人も子供も見られる内容にして制作することになったのだ。
さて、ストーリーボード…を省いて絵の作成だ。
ちなみにストーリーボードを省く理由は「この小説がストーリーボードの代わり」だから。

アカービィ「さぁ、描くぞー!」
シービィ「落ち着けアカービィ」
キービィ「何『落ち着けハマーD』的な言い方してるんだよ」
シービィ「またアニメネタか…」
相変わらず呑気にボケや突っ込み、パロディを繰り広げている三人をよそに、カービィはメタナイトとケンカをしていた。

カービィ「だからーっ! ちゃんと統一して描かないといけないの! アドちゃんの絵が僕の描いたのとぜんぜん違うじゃないの!」
メタナイト「お前の下手くそな絵に合わせろと言うのか!? そんなこと俺にはできん!」
カービィ「下手くそとはなんだ! この頓珍漢、わからずや!」
メタナイト「わからずやはお前の方だ! ヘッポコピーのおたんこなす!」
カービィ「何を〜!」
メタナイト「やるか!?」

アドレーヌ「やらないの!」
おなじみのテンポでケンカを止めるアドレーヌ。 流石、としか言いようがない。
とりあえずデデデがプロデューサーとして皆を監督することになっているのだが、進行はなかなか思うように行かなかった。
一部を除いて絵は下手くそだし、作業も遅い。 おまけに皆疲れが出始めたのであった。

そういえば放送日や時間帯などのスケジュールを何も決めていなかった。
みんなはただやりたいという気持ちだけでしか進められていなかったのだ。
デデデ「またまたアニメ作りは失敗するのか…、風と共に去りぬゾイ」

そんなこんなで、アニメは出来上がることなくお蔵入りとなった。
やっぱりプロじゃなければ難しいのであった。


END
page view: 2568
この小説を評価する:                   (5)