星のユービィVさんの小説

【〜星のカービィと愉快な仲間たち〜】第20話 まじょっこアドちゃん


アドレーヌ「私の一人称は『私』って書くけど読みは『あたし』なんで間違えないでね!」
カービィ「どーでもいーから本編始めようか」


ある星がきれいな夜のこと。
ケケは夜空をバックに空を飛んでいた。
箒で飛ぶ、それしか魔法は使えないが自分が立派な魔女だと自覚している彼女はとても最高の気分だった。

翌日、アドレーヌはパービィに呼び出され、例の研究部屋へとやってきた。
相変わらず不気味な部屋であり、いつの間にか人体模型らしきものが追加されていた。
パービィ「よーこそ、わが研究所へ。 ニョホホホホホ」
アドレーヌ「研究所…、ゴミ捨て場かと思ったわよ」
パービィ「なんだと…。 ま、いいか。 今日はお前に渡したいものがあるんだ。 ついてこい」
そう言って彼は隣の部屋へと入って行った。
アドレーヌもついて入ると、そこは今までに彼が作ったものの倉庫になっていた。

棚にはたくさんの発明品が並んでいる。
その全てに名称、制作日数などが記録されていた。
アドレーヌ(タイムメカに、チャンスコイン… あ、さむがリングもある…)
パービィ「勝手に触るなよ。 大半は欠陥品だからな」
アドレーヌ「け、欠陥品!?」
パービィは無視して進み続けた。
そして発明品庫【ま行】の場所へたどり着いた。
そこにある一つのカプセルを手に取ると、それをアドレーヌに手渡しながら説明した。
パービィ「これは『魔女道具セット』だ。 マジカルステッキ、ウィッチハット、空飛ぶ箒の3点セットになっている。
まだ試作品なんで、モニターをお前に頼みたいんだ」
アドレーヌ「私が? カービィたちじゃダメなの?」
彼女がきくと、パービィは表情を曇らせて言った。

パービィ「カービィたちは男だから魔女にはなれない。 ケケは元から魔女だし、リボンはまだちっちゃすぎるだろ?」
アドレーヌ「アオービィは?」
パービィ「あいつはおてんばすぎて魔女って感じじゃない」
アドレーヌは何となく納得し、パービィからセットを受け取った。
それを早速開いてみると、中からさらに3つのカプセルが出てきた。
パービィ「それぞれに道具が入ってる。 あと注意事項だが魔法といっても攻撃魔法とかは使えないぞ。
元々は物質変換装置が仕込まれているだけから、物を造り変えたりとかその程度しかできないから気をつけてくれ」
アドレーヌ「はーい」
外へ出たアドレーヌは、帽子をかぶり杖を持った。 そして箒に飛び乗ると早速浮遊魔法を唱えようとした。

アドレーヌ「ウィンガーディアム、レビ…」
どうやら何か勘違いしているようである。
パービィ「バーカ、そんなんで飛べるかよ。 飛べって言えばいいんだよ」
アドレーヌ「そ、そういうことは早く言いなさいよ」
彼女は顔を真っ赤にしながらきつく言った。
改めて、箒に飛び乗ったアドレーヌは浮遊魔法を唱えた。

アドレーヌ「飛べ!!」
箒は一気にフワっと浮き上った。 そして、前のめりに地上に落ちた。
馴れない箒浮遊なので、上手く飛べないのだ。
そこで、ケケに相談してみることにした。 彼女なら箒に乗るコツを知っているだろう。
理由を全て話すと、彼女は快く相談に乗ってくれた。

ケケ「箒で飛ぶには、まずバランス良く乗ることね。 座る位置を調整して、ちょうど真ん中の位置になるところに乗るのよ。
それから、両手でしっかりと箒を支えること。 そうしないと落ちるからね」
その他、数々のアドバイスを受けてアドレーヌはようやくバランスの良い浮遊ができるようになった。
それでも心配なので、ケケはアドレーヌと一緒に行動することにした。
二人は箒に飛び乗ると、フワっと空に浮き上った。

アドレーヌ「さて、魔女になったとしてどんなことすればいいのかな?」
ケケ「さぁね、宅急便でもやってみれば?」
アドレーヌ「だから宮崎アニメネタは…」
ケケ「原作は児童書ですが」
などとくだらない会話を繰り広げながら彼女らは並走(?)した。
ちなみによく某魔女ネタが出てくるのは、作者が好きだからである。

その時、どっからか妙なマヌケ声で「困ったなぁ」と聴こえてきた。
ケケ「あの間の抜けた声は…」
アドレーヌ「ミービィよね…」
やがて、広場にいるミービィ達が目にとまった。
とりあえず何があったのか聞くために二人は広場におりた。

カービィ「あれ? 今アドレーヌ空飛んでなかった?」
アドレーヌ「そうよ、私今は魔女になってるの」
アカービィ「え、マゾになってるって?」
アドレーヌ「魔女よ、変なボケかまさないでくれる?」
とりあえず突っ込みを入れた後、アドレーヌは今まで何があったのかを説明した。

アドレーヌ「かくかくしかじか…というわけ」
キービィ「ダイハツ?」
アドレーヌ「だから無駄にボケないでくれるかしら? 突っ込みも大変なんだから」
ケケ「ところで何が困ってるの?」
そう言われて、突然思い出したかのようにミービィは言った。

ミービィ「クラッコさんとこのガラス割っちゃったんだよ。 元はキービィの下手くそな投球のせいなんだけどさ」
アカービィ「あのクラッコ親父、怒るとめちゃくちゃ恐いんだよなぁ」
アドレーヌはそっと塀の向こうの家を覗き込んだ。
確かにガラスは割れていたが、クラッコの姿は見当たらない。
どうやら今は留守のようである。

アドレーヌ「よし、私に任せなさい!」
そういうと彼女は塀を乗り越え、ボールを拾ってきた。
そして、なんと残ったガラスを全て割ってしまった。
アカービィ「おぉい! なんてことしてんだよ!」
カービィ達は慌てているが、アドレーヌはお構いなしだ。
どこからか木の板を一枚用意し、ガラスがあった窓枠にはまるように調整した。
そして、はめた木の板に向かって魔法の言葉を唱えた。

アドレーヌ「イビイカノシホ、イビイカノシホ…。 木の板よ、ガラスになれ!」
そして、杖を向けるとさっきまではめてあった木の板がいつの間にかガラスに変わっていた。
アオービィ「す、すごい!」
アカービィ「ガラスが元通りになったぜ」
カービィたちはアドレーヌにお礼を言うと、今度は気をつけて野球の練習を始めた。
アドレーヌは満足そうな笑みを浮かべると、ケケと一緒にまた空を飛んで行った。

この日、アドレーヌはずっと困っている人を助けて飛び回った。
ちょっと疲れはしたけれど、とても楽しい時間だった。

夜遅く、パービィの元に道具を返しに行ったアドレーヌは、今日の感想を彼にも述べた。
アドレーヌ「とっても楽しかったわ! いろんな人に感謝もされたし、貴重な経験をさせてもらったわ」
パービィ「そーかそーか、そりゃよかったぜ!」

そして、アドレーヌは自宅のベッドにもぐると、安らかな眠りについた。
もちろん、今日の出来事を夢に見ながら…。


END

これで、第1シーズンは終了です。
次回からは第2シーズンをお送りします(話数は通番になりますが)
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