星のユービィVさんの小説

【〜星のカービィと愉快な仲間たち〜】第19話 ときをこえて


皆さんは以前登場した、リムという人物を覚えていますか?
そう、未来からやってきたアドレーヌの娘だそうです。
なぜ簡単に未来からやってくることができたのかは、今回判明いたします。
それは、ある少年の素朴な疑問からであった。

カービィ「未来の僕ってどんな感じなんだろう?」
デデデ「いきなり何言ってるんだこいつ?」
キービィ「しまったなぁ、前にリムに聞いておけばよかったよ。 未来の僕らがどんなふうかってことを」

メタナイト「リムって誰だ?」
キービィ(しまった!)
ついうっかりキービィはリムのことを口外してしまった。
元々未来人は過去に影響を与えないように内密に行動していなければいけないのだが、
キービィはそのことをすっかり忘れてしまっていた。

仕方なくキービィは、リムが未来からやってきた少女だということ、そしてアドレーヌの娘であることを話した。
ところがそれを聞いたメタナイトが憤慨した。
メタナイト「アドレーヌさんの娘だと!? 誰だ私のアドレーヌさんと結婚なんぞしたやつは!!」
デデデ「別にお前の物って決まったわけじゃないだろ」
メタナイト「いいや許さん! そいつをぶっ飛ばしてやる!! カービィ、ワープスターを用意しろ!」

カービィ「どうして?」
カービィはわけがわからなかった。
なぜワープスターが必要なのか。
とりあえず言われた通りに用意したら、メタナイトは懐からあるものを取り出した。
それは…

カービィ「あ! それってタイムメカ!?」
メタナイト「その通り、ちょいとパービィから借りてきたのさ」
タイムメカを使ったことがないキービィとデデデのため、そして忘れてしまっているかもしれない読者様のために説明しよう。

タイムメカはエアライドマシンに装着するアタッチメントの一種で、
これをつけると時空移動ができるようになる。 すなわちタイムトラベルができるようになるのである。

メタナイト「これで未来へ行ってやろうじゃないか!!!」
キービィ「わぁ、楽しみだなぁ」

そんなこんなで例によってゆがんだ時計の見える空間を進み、未来へと到着した。

カービィ「つーいた!」
未来のプププランドは今とそんなに変わりがなかった。
ちょっと変わったところと言えば遠くに大きな街が見えることぐらいである。
メタナイト「この時代はいつごろだ?」
カービィ「僕らの時代から約9年後、キービィが言ってたリムが6歳の歳だね」
キービィ「じゃリムはこの時代から来たわけか」
と、その時である。
前方にひと組の親子が見えたのでカービィ達は電柱の陰に隠れた。
未来人に見つかっては騒ぎになるからだ。
ところが、キービィが何かに気がついたようだ。
前方から来る親子は、どちらも女性であり二人とも赤いベレー帽に緑の服を着ていた。

もうすぐ近くまで来たときに、はっきりと見えた。
そしてそれが誰だかなんとなくわかるような気がし、驚いた。
カービィ「あれってもしかして、キービィが言ってたリムって子と…」
メタナイト「…アドレーヌさん!?」

未来のアドレーヌは現在のアドレーヌとはずいぶん変わり、とても美しかった。
背もスラっと高くなり、顔立ちもおしとやかになっていた。
デデデ(本当にアドレーヌなのか?)
キービィ(今とずいぶん違うじゃないの…)
しかし未来のアドレーヌはカービィ達を見向きもせず、そのまま素通りしていってしまった。
リムのほうはカービィ達に気がついたのか、あっちへ行けと手を振った。
デデデ「…娘さんのほうはずいぶん性格が違うようだが…」
メタナイト「それよりあのリムとかいう奴はアドレーヌさんと誰の子どもなんだぁぁぁ!!!!!」
キービィ「メタナイト、落ち着いて!!」

暴れるメタナイトをなだめたキービィは、カービィにそろそろ帰ろうと言った。
カービィも、未来の自分のことはどうでもよくなった。 いつまでもこの時代にいてもとくに面白そうなことはない。
ようやくメタナイトも落ち着き、いざ帰ろうと思った時だ。

カービィ「あぁっ! ワープタイムスターの入り口がない!!」
なんと、ワープタイムスターが時空間に流されてしまったようだ。
どうやらブレーキをしっかりかけていなかったらしい。
これでは現代に帰ることができない。
キービィ「何やってんだピンクだま! どうやって帰るんだよぉ!」
カービィ「ごめんよ、僕がうっかりしてたぁ」

ワープタイムスターは何処かへ行ってしまうし、未来のアドレーヌはカービィ達に気がついていないようだったし散々である。
おまけに財布も何も持ってきていないので食事すらできなかった。

デデデ「は、腹減ったな…」
カービィ「…そうだね」
途方にくれて適当に歩き回っていた時、急に後ろから声をかけられた。

「あなたたち、ひょっとして過去のカービィ達じゃない?」
振り返るとそこにはさっき町で見かけた、未来のアドレーヌが立っていた。
その後ろにはリム、そしてさらに背中にはもう一人赤ん坊を背負っていた。
ところがその赤ん坊はどことなく身近な誰かに似ているような気がした。

カービィ「うん、まぁそうだよ。 僕たちはこの時代より前の時代から来たんだ」
リム「キービィ、あんたに頼まれてたもの、まだ用意できてないのよね」
キービィ「別に今じゃなくてもいいけど…」
アドレーヌ(未来)「まぁ、立ち話もなんだし、上がっていってよ」
デデデ「じゃ、お言葉に甘えて…」

アドレーヌに案内され、カービィ達は家に上がらせてもらった。
彼女の家は2回目の建て替えがされているのか、前よりも広い家になっていた。
アドレーヌ(未来)「あなたー、お客様よ。 降りてきてくださいな」
デデデ(なぁメタナイト、あれって絶対に夫を呼んでるんだよな)
メタナイト(だな、降りてきたらぶっ飛ばしてやる)
何やら余計なことに意気込んでいるメタナイトをよそに、カービィはリムに以前どうやって過去に来たのかを質問した。

リム「そんなの、自分のタイムメカを使ったのよ」
カービィ「自分のタイムメカ?」
リム「この時代ではね、タイムメカが一般販売されてるの。 去年の誕生日にパパに買ってもらったんだ」
キービィ「パパって…」

ちょうどその時、上の階から男の人が降りてきた。
リム「ちょうど来たわね、紹介するわ。 ワタシのパパの…」


リム「メタナイトよ」


カービィ&キービィ&デデデ「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
メタナイト(現在)「何だその反応は!」
カービィ「だってつり合い悪いじゃん!」
メタナイト(現在)「なんだとこのピンクだまめ!」
二人はケンカを始めたが、アドレーヌがすぐに止めた。
しばらくして落ち着いた二人は、あたらめて自己紹介をした。
メタナイトも彼らをすんなりと受け入れた。
まぁ現在のメタナイトがこうしてきているのだから、この未来のメタナイトが現在のメタナイトだった時に同じ経験をしているはずなのだから。
キービィ(軽いタイムパラドックスだね)


メタナイト(未来)「そうか、どうりで聞こえた声が懐かしい感じだったわけだ」
アドレーヌ(未来)「ホント、私も町で見かけたときにちょっと驚いちゃったわ。 まさか過去から来てるなんて思ってもみなかったもの」
現在と未来、時空は違っても友達。
彼らは数々の話を交換した後、リムのタイムメカで現在へ送ってもらった。

カービィ「ねぇリム、最後に聞くけどさぁ。 そのタイムメカってどこが開発してるの?」
リム「『パービィサイエンスカンパニー』って会社が開発してるのよ」
カービィ(やっぱりあいつだったのか…)

ちなみになくなったワープタイムスターはパービィが無事に回収したようでした。


END
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