星のユービィVさんの小説

【〜星のカービィと愉快な仲間たち〜】第15話 エアライドマシンにのれるかな


ある天気のいい朝の事。
アドレーヌはいつものように朝3時に起きた。
洗濯物を洗うためだ。
といっても洗うものは服にスカート、下着だけなのだが、なぜこんな時間からやるのかというと
洗濯機が故障してしまっているため、馴れない手洗いで洗濯をしなければならないからであった。

それが済んだら、次は朝の散歩である。
冷たい空気の中を歩くのはとても気持ちのいいものであった。
シービィも相当の早起きで仕事のためこの時間にはすでに起きていた。
アドレーヌ「シービィおはよう!」
シービィ「お、アドレーヌか。 いつも早いな」
アドレーヌ「まぁね」

簡単な挨拶も済ませ、適当にベジタブルバレーを歩き回った後は朝風呂である。
アドレーヌにとって、朝風呂はとても大切だった。
家があまり衛生的ではないので頻繁に体を洗う必要があるからだ。
掃除はまめに行っているが、カービィたちが遊びに来たときは散らかし放題である。 おまけにアカービィはゴキブリホイホイをひっくり返したことがあるため
アドレーヌはアカービィを家に入れるときは十分注意してもらっている。

さて、朝食も済ませ、これから掃除を始めようと思った時だ…
アドレーヌ(? 変な音がする…)

遠くから何か、風を切って近づいてくる音が聴こえてきた。
それはだんだん大きく、近くなってきた。

そして、その音の正体は突然アドレーヌの家に向かって突っ込んできた。
大きな音を立ててソレは停止したが、家の壁の一部が壊れてしまった。
おまけに埃が落ちてくるわ食器棚は転倒するわ大惨事である。

しかし、煙の向こうから聞こえてくる声は、アドレーヌの聞きなれた声でもあった。
「いててて、おい誰だ? クイックスピンなんてやったのは?」
「僕じゃないよ」
「おいらも違うよ」
「私も違うわ」
「そういうアカービィなんじゃないの?」

アドレーヌ「カービィ、キービィ! それにミービィにアオービィにアカービィも、一体どうしたの?」
カービィ「誰かがクイックスピンをやったみたいなんだ。 それで操縦を失敗してここに突っ込んじゃったんだ」
アカービィ「言っとくが俺じゃない」
キービィ「嘘つけ! アカービィに決まってるよ」
アカービィ「じゃ証拠を出してみろよ」

アドレーヌ「ちょ、一旦ストップ! まず私の家をどうにかしてもらおうかしら!」

というわけでみんなで壊れた個所の修理を始めましたとさ。

END


カービィ「まだ終わらないよ!!」


アドレーヌ「で、何の騒ぎなの?」
ミービィ「だからアカービィがクイックスピンをして…」
アカービィ「俺はやってないと言ってるだろ!」
カービィ「でもエアライドで攻撃的な走りをするのはアカービィとシャドーズぐらいしか…」

アドレーヌ「ちょっと待って! さっきから言おうと思ってたけど…」
アオービィ「何?」

アドレーヌ「…エアライドって何?」

アドレーヌ以外、ずっこける。
カービィ「エアライドは僕たちがいつもやってるように専用マシンで走り回ることだよ」
アドレーヌ「いつもやってるって…、どのマシンで?」

相変わらず何のことだかわかってないアドレーヌに、キービィが説明した。
キービィ「エアライドマシンってのはね、いろいろな種類があるんだ。
カービィが使うワープスターもエアライドマシンの一種なんだよ」
アドレーヌ「へぇ〜。 で、どんなマシンがあるの?」

この一言を待ってましたとばかりに、カービィたちは自分のマシンに乗りながら言った。

キービィ「僕のマシンは、超ダッシュが武器の『ロケットスター』!」
ミービィ「オイラは機動力抜群の『ルインズスター』!」
アカービィ「俺様のは耐久性に優れた『ワゴンスター』だ!」
アオービィ「私のマシンは最速、最高の『フォーミュラスター』!」
カービィ「僕は…」

黄&緑&赤&青「オーソドックスすぎて個性がなにもないワープスター!」
カービィ「黙れ」

アドレーヌは4台のマシンを珍しそうに眺めていた。
ロケットスター、ルインズスター、ワゴンスター、フォーミュラスター。
どれも星型ではないが、とても個性あふれるマシンだ。

アドレーヌ「どのマシンもあなたたちみたいに個性的ね。 こんなのがあるなんて知らなかったわ」
アカービィ「そ〜だろ? 実はこのマシンたちは量産されていない特別発注品なんだぜ!」
アドレーヌ「そうなの?」

ここで説明しよう。
エアライドマシンは、基本的にはカービィたちのようなものにしか使いこなすことができない特別な乗り物なのである。
また、ライセンスを取得しないと乗りまわすこともできない。
それに、ライセンスを取得してもマシンがなければ意味がない。
エアライド訓練学校から支給される量産型マシン「ライトスター」を使用するか、オーダーメイドで注文したマシンを使うかは自由である。
ちなみにカービィたちはシービィの厳しい訓練の末、C級ライセンスを取得することができたのだ。


アドレーヌ「へぇ、ようは自動車と似たようなものってわけね」
カービィ「まぁそういうことかな。 どう、アドレーヌもライディングに行かない?」
アドレーヌ「ライディング?」
アオービィ「サイクリングのエアライド版よ。 だからライディング」
キービィ「本当はドライブっていうのが正しいんだけどね、みんなはライディングって呼んでるんだ」
アドレーヌ「ねぇ、私も連れてってよ」
カービィ「いいよ。 僕の後ろに乗ってよ」

カービィはアドレーヌのために少し前へ移動した。
後ろにアドレーヌが乗ったのを確認すると、マシンのエンジンを入れた。

カービィ「さぁ、ライディングへ出発だ!」


数十分後。
全マシン燃料切れで停止。

アカービィ「だぁーっ! だから燃料は出発前にちゃんと補充しろと…」
ミービィ「最終確認をしてないのはアカービィじゃないか!」
アカービィ「何を!?」
ミービィ「やるか!?」
アドレーヌ「やらないの!! それより聞きたいことがあるんだけど…」

アドレーヌはカービィの方をチラっと見ながらちょっと恥ずかしげに言った。
アドレーヌ「私もライセンス、取れるかな?」
カービィ「さぁね…」
アドレーヌ「そう、残念ね。 私の自転車、もう古いから新しい乗り物が欲しくてさぁ」
アカービィ「アドレーヌ、自転車持ってたんだな…」

ちょっと悲しそうなアドレーヌを見て、キービィはあることを思いついた。
キービィ「ねぇ、ちょっとだけ僕のロケットスターを運転してみない?」

アドレーヌ「え、いいの?」
キービィ「もちろん!」
アドレーヌ「わぁ、嬉しい! キービィ、ありがとう」

彼女の顔に笑みが戻ってきた。
キービィ(アドレーヌの機嫌をそこねるとメタナイトに襲われるもんなぁ…)

こういう裏がありつつも、キービィは実際にアドレーヌを乗せてあげたいと思っていた。

ロケットスターに乗りこんだアドレーヌに、キービィが説明した。
キービィ「いい? エアライドマシンは地面に押し付けることでチャージができるんだ」
アドレーヌ「地面に押し付ける…?」
言われた通りにやってみると、ロケットスターの後ろに浮いている球体がどんどん膨らみ始めた。

アドレーヌ「わぁ、すごい!」
キービィ「そう、それでOK。 でダッシュをするには押し付けるのをやめれば…」

と言いかけたところで、アドレーヌが乗ったロケットスターは猛烈なダッシュで何処かへと飛び去ってしまった。

アカービィ「あーぁ、どっかに行っちまったぜ」
キービィ「しまった。 まだチャージダッシュを教えるには早すぎたか…」


その後、キャンディ山のダイナブレイドの巣付近でアドレーヌとロケットスターが発見されたと、チャンネルDDDは放送したのであった…。


END
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