星のユービィVさんの小説

【〜星のカービィと愉快な仲間たち〜】第13話 おえかきコンテスト


ある日、リボンはアドレーヌの家に遊びに来ていた。
過去に一緒に冒険をした女の子同士の楽しい時間を過ごすためだ。

リボンはアドレーヌにクレヨンを借りて絵を描いていた。
アドレーヌは絵の書き方をリボンにいろいろ教えることもした。
勉強ができなくても、絵が上手なことと誰にでも親切にできることがアドレーヌの取り柄でもあった。

リボン「ねぇアドレーヌ、私もずいぶん絵が上手くなったんじゃない?」
アドレーヌ「そうねぇ、元気がいっぱいのいい絵じゃない!」
ほめることも上達への道、それを理解しているアドレーヌは相手の絵のいいところを見つける才能もあった。


そんなある日の事、アドレーヌはデデデにあることを頼まれた。
デデデの新しい肖像画を描いてほしいということであった。

自分の絵の才能を認めてくれる人がいることが嬉しいアドレーヌはもちろん引き受けた。
もっとも、報酬の10万デデンも魅力的ではあったが。

デデデの方も、アドレーヌの才能には目をつけていた。
こちらも、絵を実体化させるという素晴らしい能力があるためでもあったのだが…。


肖像画を描き終えて家に帰ったアドレーヌ。
報酬の10万デデンをどう使おうか考えていた。

アドレーヌ(まだ家のローンも残ってるし、お風呂の水漏れの修理もしなきゃいけない。 雨漏りだって屋根裏部屋はひどいし…)

結局、そういうことにみんな消えてしまうとわかったので、テレビでも見ることにした。
特に見たい番組があるわけでもないので、チャンネルDDDにつないだ。
デデデ大王率いる特殊放送事務局の番組であり、他のニュースよりも庶民向けの内容が多い。

今日は、レストランカワサキで行われた大食いコンテストに関する放送が流れた。
これは、特大ジャンボステーキ3人前を10分で食べきることができたら50万デデンの賞金を与えるという期間限定の企画であった。
ただし時間切れの場合は、倍の料金を払わないといけないペナルティもある。
つい先日シービィが挑戦し、5分という最速タイムを出したという話を聞いたことがある。

ふと、アドレーヌはあることを思いついた。
アドレーヌ「私がおえかきコンテストを開催してみようかしら? みんなで絵を描くの、きっと楽しくなると思うわ」

善は急げという言葉がある通り、早速準備に取り掛かった。
シービィの家のパソコンと印刷機を借り、ポスターを作り上げたアドレーヌはそれを商店街中に貼って周った。


アドレーヌ主催「おえかきコンテスト」
開催日:2010年 〇月☓日
開催場所:ベジタブルバレー
開催時間:午前9時
優勝賞品:賞金10万デデン


デデデ大王にもらった報酬をそのまま賞金に出すことにし、アドレーヌは会場の方の準備を始めた。


そして開催日。
カービィ、ミービィといったおなじみのメンバーや、商店街の人々が勢ぞろいだ。
審査員にはデデデ大王と、ペイントローラー。 審査員長はもちろんアドレーヌだ。

アドレーヌ「みなさん、今日はお集まりしていただきありがとうございます。
これより、おえかきコンテストの開催を宣言します!!」

この合図とともに、皆は早速画材道具を広げ始めた。

アカービィ「よーし、描くぞー!!」
アオービィ「何を?」
アカービィ「…そういやそうだよなぁ。 何を書けば優勝できるんだ?」

カービィ「僕はシンプルに風景画を描くよ」
黄&緑&赤&青「相変わらず個性がないなぁ〜」
カービィ「う、うるさいなぁ…」

一方その頃、リボンはケケと一緒に絵を描いていた。
二人ともひとつ咲いているタンポポを描いている最中だ。
綿毛をつけて、もう種を飛ばす準備ができているきれいなタンポポ。 これを描けば優勝は狙えそうだと思ったからだ。

ところが…

アカービィが突然タンポポを抜くと、綿毛を吹いて飛ばしてしまった。
ケケ「何するのよ!」
アカービィ「俺が優勝できないと困るからさ、今のうちにライバルの妨害をしておかないと」
リボン「もうっ、いつもああやってズルするんだから…」
ケケ「ひきょう者! 鬼!悪党!」
二人に批難を浴びさせられてもアカービィは平気だった。

アカービィ(優勝賞金で何かおごってやればいいもんな!)
最終的に買収もするつもりである。 アカービィ侮りがたし。

商店街の人たちも木に止まっている鳥や川にいる魚などを描いていた。
もちろんアカービィが見逃すはずもなく、石を投げて妨害する。
だが、いい絵を描かないと優勝できないのでみんなアカービィを怒る余裕もなかった。

あらかた妨害し終えたアカービィだが、ふとシービィが見当たらないことに気がついた。
アカービィ「そういやあいつ、一体どこにいったんだ?」

アカービィはシービィを探して周ったが、どこにも彼の姿はなかった。
その時だ…

アドレーヌ「あと10分で終了でーす! みなさん、ラストスパートですよー!」

アカービィ「しまった! 妨害ばかりでぜんぜん描いてなかったぜ」
いそいで何か描こうと思ったが、何を描けばいいのか思いつかなかった。
アカービィ(こうなったら最後の手段だ)

アカービィはキャンバスの前に立ち、ピンクの絵の具を用意した。
そして一息つくと…

アカービィ「丸描いて、お豆がふたつ、おむすびひとつ! あっという間に、ほし〜のカ〜ビィ〜〜!!」
と一昔前のカービィ絵描き歌でカービィを描き上げた。
急いで色も塗り終えたころに

アドレーヌ「みなさーん、終了でーす! お疲れさまでした!」

アカービィ「ギリギリセーフだぜぇ…」

参加者たちは絵を出すと、また集まりだした。
アカービィも絵を出し、人込みの中に紛れ込んだ。
そこでようやくシービィを見つけることができた。

アカービィ「シービィ、お前どこにいたんだよ?」
シービィ「お前に妨害されることは予測できたんで空に上がって絵を描いてたんだ」
アカービィ「おいおい…」

やがて審査も終わり、アドレーヌが結果を発表した。」

アドレーヌ「結果は…、シービィが優勝です!」
みんなはシービィを褒めたたえ、おめでとうと次々に言った。
ところが、アドレーヌが出したシービィの絵を見た瞬間、急に周りが静かになった。

なんとシービィが描いた絵は美しく美化されたアドレーヌが描かれていたのだ。

アカービィ「お、お前なぁ。 そういうことして審査員長に目をつけさせたってのか?」
シービィ「いや、それはその・・・、なぁ」
メタナイト「そういえばいつもお前写真撮るときにセルフタイマーセットした後一番前に出るよなぁ?」
シービィ「それもホラ、えーと、その〜…」

全員「シービィ!!!」

シービィ「今回はこっちの作戦勝ちだ!」

カービィ「このひきょう者め!!」
アドレーヌ「にしても、本当にこの絵はいいなぁ〜」
デデデ(アドレーヌが自分好きだったなんて意外だな…)

ちょっとセコい手を使って優勝したシービィは、みんなに追いかけまわされつつも賞金10万デデンを手にするのであった…。


END
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