星のユービィVさんの小説

【〜星のカービィと愉快な仲間たち〜】第12話 たからくじをねらえ


レービィは郵便配達員の、レモン色のカービィである。
彼女は毎朝は新聞を、午前中は郵便物を配達し午後から仕分け作業を行う優秀な人材だ。

ある日の事、朝に新聞を配達して周っていた。
だが、今日はちょっと楽しみなことがある。

たからくじの当選発表がある日は、カービィがわざわざ家の前で新聞を受け取ってくれるのだ。
カービィはただ単に番組欄と四コマ、たからくじの結果を見たいだけなのだが、彼の事が好きなレービィはそれだけで嬉しかった。


レービィから新聞を受け取り、自分の持っている控え券と新聞に載っている当選番号を比べるカービィ。
残念ながら当選はナシであったが。


カービィ「…にしても、たからくじってなかなか当たらないもんだねぇ」
公園に集まった仲間たちにカービィは愚痴をこぼしていた。
メタナイト「だが本当にお金を必要としている人に当たらないというのがおかしい。 アドレーヌさんなんて毎日わずかなお金で精いっぱいがんばっているというのに…」
アドレーヌ「あら、私の事を考えてくれてたの」

アカービィ「あーぁ、初めから当選番号がわかってたらなぁ」
メタナイト「そんなの、面白くもなんともないだろ」

そこへ、パービィが何やらおかしな機械を抱えてやってきた。
その顔はとても嬉しそうだった。

パービィ「ウヒャヒャヒャヒャ。 諸君、ついに俺の新しい発明品が完成した」

アドレーヌ「はいはい、どうせまたくだらない…」

パービィ「名付けて『タイムメカ』だ!!」
アカービィ「タイムメカ?」

パービィは持ってきたメカを広げると、早速説明を開始した。

パービィ「エアライドマシンにセットして使う追加アタッチメントだ。 タイムメカは時を超える能力が新たに追加される。
これを使えば過去や未来に行くことができるようになるんだ」

パービィは説明をひとしきり終えると機械を置いて家へと帰っていった。

カービィ「へぇ〜、時を超える機械ね…」
アドレーヌ「超えて何の意味があるのかしら?」

アカービィ「過去に戻れる…」

その時、アカービィの頭にあるアイデアが浮かんだ。

アカービィ「そーだ! こいつで過去に戻ってたからくじの1等の番号を買えばいいんだ!!」
カービィ&メタナイト&アドレーヌ「はぁ!?」

アカービィ「カービィ、ワープスター持ってこい! さっそく行くぞ!」
まだ本当に時を超えることができるのかわからないのにアカービィはすでに乗り気であった。

アドレーヌ「そんなのズルよ、卑怯よ! 私はそういう考えは…」
アカービィ「1等の600万デデンが手に入ったらあっという間に大金持ちだぜ?
借金地獄を抜け出せるばかりか、欲しい服とか新しい家とか買えるし、美味い物もたくさん食えるんだぜ?
それに豪華な風呂にだって入れるし、あんなコトやこんなコトまで…」

アカービィにいろいろ贅沢な考えを言われ、アドレーヌもだんだん態度が豹変していった。
まるでアカービィの性格が移ったかのようであった(笑)

アドレーヌ「よーし! 行きましょう!」
メタナイト「アドレーヌさんが行くなら俺も行くぞ!」
カービィ「おいおい、勝手に決めないでよ」

メタナイト「何をしてるカービィ、早くワープスターを持ってこい!」
カービィ「あ、ダメだこりゃ…」


タイムメカをワープスターにセットし、完全に準備が完了した。
なぜか取扱説明書もセットされているため、すぐに発進スタンバイもできた。

アカービィ「ワープタイムスター、発進だぜ!」

スイッチを入れると、ワープタイムスターは時空間トンネルに突入した。
時空間トンネルは、あちこちにゆがんだ時計のようなものがたくさん浮いていた。 某ネコ型ロボットのタイムトンネルと同じような空間である。

カービィ「目標は、2週間前の日曜日!!」
設定をすませると、ワープタイムスターは光のような速さで時空間を突き進んでいった。


そして…

無事、2週間前の世界に到着。

カービィ「つーいた!」
アカービィ「確かに2週間前だな。 デジタル時計の日付が変わってるぜ」

アドレーヌ「ところで1等の番号って何番だったっけ?」
アカービィ「心配すんなって、新聞の切り抜き持ってきたから」

やがて彼らはたからくじ売り場にやってきた。

売店の人「いらっしゃいませ。 何番をご希望ですか?」
アカービィ「えっとな、896402番を頼むぜ」
売店の人「896402番ですね。 100デデンとなっております」

アカービィ「あっ、金忘れた!!」
アドレーヌ「すみません、すぐに持ってきまーす!!!」

大急ぎで現在に戻り、アカービィは貯金箱から100デデンを取り出して再び売店に向かった。

ところが、アカービィたちがちょっと離れていた間に896402番は誰かに買われてしまっていた。

カービィ「あーぁ、せっかくの600万デデンが…」
アドレーヌ「しょうがないわよ、だって私たちはズルをしようとしたんだから…」
メタナイト「一足遅かったか…」

アカービィ「…じゃ一足早い時間へ行けばいいんだな!!」

とのことでさらに一足早い時間へとやってきたカービィたち。
ちょうど、さっきの彼らがお金を取りに戻った直後だった。

アカービィ「じゃ、896402番、アドレーヌが買ってきてくれよ」
アドレーヌ「わかった、行ってくるね」

やがてアドレーヌが券を持って戻ってきた。
アカービィはそれを受け取るとニヤリと笑いかけた。

アカービィ「ひひひ、これで俺たちは大金持ちだな!」
カービィ「4人で山分けだね!」

アドレーヌ「えーと、4人で600万を分けるから1人が…、えーと、あれ? その…、えーっと……」
指を折りながら計算するアドレーヌだが、答えが全く出てくる様子がない。
カービィ「1人150万だよ。 このぐらいの計算もできないと生きていけないよ」
アドレーヌ「失礼ねぇ、ちょっと迷っただけよ。 普段こんな金額なんて目にしないんだから」
メタナイト「ははは、まぁそうですよね」
などと会話を弾ませながら帰路についた彼らであった。

そして現在に戻ってきたカービィ達。
早速くじの引きかえ場へと向かっていった。

アカービィ「じゃ、この券で頼む」
と売店の人に控えを渡したアカービィであったが…

売店の人「この番号は当選はナシですね」
アカービィ「えぇ!? おかしいだろ、ちょっと見せてみろ!」
控えを受け取ったアカービィは、急に静かになってアドレーヌに訪ねた。

アカービィ「なぁアドレーヌ、お前がこのくじを買ったんだよな?」
アドレーヌ「えぇ、そうよ」
アカービィ「俺が言ったこと、覚えてるか?」
アドレーヌ「うん、986402番を買ってきてくれって…」

ここまで言いかけて、アドレーヌは自分の失敗に気がついた。
そう、彼女は「896402」ではなく「986402」を買ってしまったのだ。

アカービィ「せ、せ、せっかくの600万を無駄にしやがって……」
いかにも爆発しそうなアカービィから、アドレーヌは逃げるしかなかった。

カービィ「結局こういうオチになるのね…」
メタナイト「歴史は変えられない、ってことか」

アカービィに追い回されてるアドレーヌを見ながら、カービィとメタナイトはそう呟いた。

メタナイト「さて、アドレーヌさんを助けてくるか!」


END
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