リョーマさんの小説

【BONDS OF FATE】第八話「REMAINING ABHORRENCE」


 先遣隊は最後の砦、アイレンに向かって歩き出してた。

 彗吾「・・・。」

 文「彗吾・・・どうしたの?」

 彗吾「嫌な予感がすると思ってな・・・。」

 文「・・・?」

 彗吾「そもそも作戦に矛盾を感じる。」

 フレスト「確かに・・・この作戦はおかしい・・・。」

 文「何でなの?」

 彗吾「砦と言っても建設中の門しかないだろ?それなら数で門を壊した方が効果的な気がする。」

 フレスト「ここらは森に囲まれているから伏兵が潜んでいる可能性が高い、それに俺達の隊は何故か他の隊と比べて兵が少ない。」

 文「・・・?」

 フレスト「それに門に行くための道は森だけではない。高原からでも行ける。」

 彗吾「まさに、文字通りの囮だな。」

 ジョンパ「・・・。」

 沈黙が会話を塞ぐ。

 フレスト「いや・・・囮より酷いかもな。俺達諸共けしさ・・・。」

 ジャンパ「しっ!・・・敵さんのお出ましじゃぞ。」

 指揮官「今だーーーー!」

 敵の軍勢「おおおおーーーーーーーー!!!」

 フレスト「ちっ・・・無駄話はこれまでだな。」

 彗吾「そうか?的確な意見だったが?」

 フレスト「お前が俺を褒めたのは初めてだな・・・はあっ!」

 文「そうね・・・やああああっっ!!」

 ジョンパ「気を引き締めろよ!押しつぶせる数じゃ、行けーーー!!」

 軍勢「うおおおおおーーーーーーーー!!!!」

 彗吾「気合入ってるねぇじいさん・・・さて、俺は俺の仕事をしますか。」



 

 ・・・・・・・・・。





 彗吾「(おかしいな・・・数が一向に減らない。)」

 顔で周囲を見渡す。

 文「・・・。」

 フレスト「くそっ!何故減らん!」

 ジョンパ「・・・。」

 彗吾「(さすがに皆気付いてるな。)」

 敵「はあああっーーーーー!」

 彗吾「『真空波』!!」

 ヒュウーーーーーン・・・、甲高い音と共に空気の塊が敵に飛んでいく。

 敵「ぐあっ・・・!?」

 ・・・・バタッ! 

 彗吾「(敵の背後に何かいると考えていいな・・・。しかも相当な腕利きだな。)」

 ジョンパ「はああああっーーー!!」 

 フレスト「ガアアアアアッーーーー!」

 彗吾「(じいさんもフレストも本気出してる・・・ここまで強いとなると一〜二番隊の軍勢レベル。しかし一番隊は動けず、二番隊はこちらで動いているはず・・・。)」

 ・・・。

 彗吾「(まさか・・・いやそんなはずは・・・。)」

 ・・・・・・。

 彗吾「(・・・そういえば俺達は森の奥深くまで移動している。)」

 ・・・・・・・・・。

 彗吾「(ここで火が燃え広がれば俺達はひとたまりもない・・・敵もわかってて敢えて火を使わない。)」

 ・・・・・・・・・・・・。

 彗吾「(何か・・・音がする・・・?)」

 ひゅーーー・・・、ひゅーーー・・・、ひゅー・・・。

 彗吾「(この音は弓!?先遣隊に弓矢部隊は無かったはず・・・。)」

 彗吾は音のした方を見る。すると、矢の先には・・・火がついてました。

 彗吾「退けーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 文「えっ!?」

 フレスト「何を・・・!?」

 ジョンパ「まさか・・・。」

 彗吾「森に火矢が放たれた!このままじゃ危ないぞ!!」

 フレスト「奴らがこんなことするわけが無い・・・するとこれは・・・。」

 ジョンパ「腕の立つ奴は後ろの追撃を捌きながら後退しろ!その他は森の外に逃げるんじゃ!」

 指揮を執る間にも火は森を駆け巡りました。

 彗吾「ちっ、どんどん燃え広がってやがる・・・。」

 フレスト「前にも軍勢が・・・!?」

 ジョンパ「伏兵としては数が多すぎる・・・隊並みの数じゃ、な・・・!?」

 文「まさか・・・。」

 彗吾「そんな事はどうでもいい!・・・・・・文!!」

 注意の散漫か、火の広がる音か・・・彗吾は文への矢の位置が捕らえきれず、剣で捌き切る事が出来なかったため、自分の体を文の盾にした。

 文「彗吾!?」

 彗吾「来るな!!!・・・いいか?さっさと退け。」

 文「でもっ!」 

 彗吾「心臓には刺さってないが、永くもたん・・・。だから・・・俺を置いて・・・さっさと行け。」

 文「でもっ・・・。」

 彗吾「いいか?この弓を撃っているのは・・・残りの隊の・・・はずだ・・・。後はフレスト・・・頼む。」

 フレスト「・・・ああわかった。」

 フレストは文の袖を引っ張り、そのまま連れてった。

 彗吾「生き残れば・・・何か・・・出来るはず・・・だ・・・。」

 文「彗吾・・・彗吾ーーーーーーー!!」

 そこで俺の意識は・・・途切れた。
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