リョーマさんの小説

【BONDS OF FATE】プロローグ「A STARTING FATE」


 十年前くらいだろうか?

 俺がこうなる原因を作ったのは。

 今まで無我夢中で生きてきたから、

 ぼやけてはいるけど、覚えている。

 殺されかけたのも覚えている。

 なぜ俺らは殺されそうになったのか、

 なぜあいつらは俺らを殺したのか、

 少し理解しかねるが、

 金、名誉、権力、

 そんなことで殺されたのだろうと、

 自分自身は思っている。

 そしてあいつらは俺らを押し退けて、

 それを手に入れた。

 あいつらがそれを手に入れた頃、

 俺は真実を知った。

 五年ぐらいは人前には出れなかったが、

 今はまともに人前に出れるようになった。

 あんな物を食ってでも生き延びたかいがあった。

 皆どうしてるかな・・・、

 あの頃が嘘みたいだ。

 死んだという事は皆にも伝わっているだろうな。

 悲しんでくれたのかな。

 泣いてくれたのかな。

 そうだったら・・・少し嬉しいかな。

 おっと、哀愁に浸る暇なんて無かったね。

 皆にはいずれ分かるだろう、

 俺が生きていることを。

 そして皆に逢いに行く。

 その前に自分を見てみよう。

 顔は・・・右半分に紋章みたいな物が出来た。

 肉体は・・・外見上変わってない。

 外見年齢は・・・殺されかけた頃と同じだ。

 だが、心は変わった。

 生きる目的を変え、やりたい事も変わった。

 あいつらは俺が生きてるなんて、

 知りもしないだろう。 

 今からあいつらに自分が味わった、

 苦しみ、痛み、妬み、そして絶望を、

 味あわせに行く。

 それが俺と一緒に殺された、

 戦友への餞だ。

 生き残ってしまった俺への使命を、

 今、果たしに行く。

 その後に何が俺を待っているか、

 分からないけど、

 悪い事だけでは、

 無いような気がする

 さあ、復讐の始まりだ。
page view: 1275
この小説を評価する:                   (0)