かにさんの小説

【リボン イン ナイトメア】stage17


リボン イン ナイトメア

第17話


崖の近くまでやってきた私達、
まずは茂みに隠れて様子を見ることにしました。

「・・・やっぱりと言うか、不気味な奴ばかりだねぇ・・・。」

ムーンさんがそう呟きます。
確かに骸骨かぶってたりなんか呪ってたりしてる連中ばかりです。

はっきり言って、ピッチさんが捕まっていなかったらまず近づかない所でしょう。

「さてと、どうやって忍び込むんだい?」

不意に、ムーンさんがそう問いかけてきました。

・・・・・。

やですねぇ、ムーンさん。

考えてるわけ無いじゃないでしょうが!

私はとりあえず、ここに着てから考えるつもりだったんですよ!
今考えてるわけ無いじゃありませんか!

・・・と、叫びたかったのですが、それは流石にやめました。
「・・・うーん・・・。」
私は頭をひねって考えました。
・・・と、そんな私達の目の前に、怪しい男二人組が。
茂みに隠れているので男達は私達の存在に気が付いていない。

(・・・ちゃーんす!)

私の目が怪しく光りました。
ムーンさんの目も同時に怪しく光ります。
私はすぐ男達の足を掴み、茂みの中に引きずり込みました。
そして手に持ってフォレストロッドで・・・。

ドガァッ!

・・・加減したので男達は死にませんでした。
でも白目をむきました。
ムーンさんは男達が気絶したのを確認すると服を脱がせ始めました。

「うわ、見てよこの顔!」

骸骨の仮面を引き剥がしたムーンさんが男の顔を指差します。
私は男の顔を覗き込みました。
男の顔は硫酸をかぶったような顔でした。
それを見た私はチョット胃の中のモノがこみ上げて来るような気分になりました。
「この顔はチョット無いよね・・・。」
ムーンさんはそう言いながらお面をかぶりました。
私ももう一人の男の仮面をはがし被りました。
・・・もう一人の男の素顔は顔中蜂に刺されたような顔でした。
再び気分が悪くなります。
「大丈夫?」
ムーンさんは心配そうに話しかけます。
「・・・平気です。」
私はそう答えました。
そしてムーンさんは男達から脱がせた服を私に渡しました。
「チョット臭いけど我慢しなよ。」
ムーンさんは私にそう言いました。
「このくらい我慢できますよ。」
私はそう答えながらチョット汚れてボロボロな服を着ました。
服を着ると、私は虹のナイフを取り出し、その刃に自分の姿を映し出しました。
ナイフの刃に映った自分の姿はとても恐ろしく不気味なものでした。
「・・・アンタ、意外と変装上手いじゃない。」
ムーンさんは私の変装姿を見てそう言いました。
そんなムーンさんの姿もチョット見ただけじゃ本人とはわかりません。
・・・と、私達の目の前を今度は行列が通りかかりました。
「・・・丁度言い、こいつに紛れ込むよ。」
ムーンさんは小声で私にそう言いました。
私はうなずきます。
そして行列の最後尾にコッソリ参加して何食わぬ顔で歩き出します。
(・・・声を出すんじゃないよ。)
(解ってます。)
私とムーンさんはそんなやり取りを繰り返しながら歩いていきました。


怪しい行列と共に穴の中に入ると、そこは完全な別世界でした。
外の景色も相当不気味なものでしたが、中もかなり不気味です。
暗い洞窟の中をロウソクが照らしています。
そのロウソクの明かりに照らされて、様々な頭蓋骨が浮かび上がります。
とても不気味な場所でした。
「やれやれ、やっぱこういう連中って、陰気な場所に群がるものなのかねぇ・・・。」
ムーンさんはそんな事を呟いていました。
私達は行列の最後尾で、はぐれない様にして付いて行きます。
所々気になる所がありましたが、行列から離れる訳には行かず見送りました。
何回も穴の外に入ったり穴の中に入っていったような気がします。
やがて、彼等は広い部屋でその足を止めました。
部屋には横に並んだ椅子と教壇、そして不気味な骨の像がありました。
例えるならとても不気味な教会です。
怪しい連中は無言で椅子に座ります。
私達も勿論座りました。
私は辺りをキョロキョロ見回しました。
部屋はとても不気味な雰囲気が漂っています。

「チョット!キョロキョロしたら怪しまれるじゃない!」

ムーンさんがそう耳打ちしました。
「だって、とても不気味ですよココ・・・・。」
私はそう呟きます。
「邪教だよ!怪しいってのが相場じゃないか!」
ムーンさんは私にそう言いました。
言われてみればその通りです。
私は腰を落ち着けると、一体何が起こるのか少しドキドキしながら何が起こるのか待つことにしました。

ガシャン!

と、当然照明が落ちました。
「キャッ!何・・・!?」
私は少し驚きました。
ムーンさんがすばやく私の口を羽で押さえもう一方の羽でシーッ、の合図を出しました。
その合図を見て私は黙って何が起こるのか見守る事にしました。

ボォッ。

やがて、不気味な石像の目が怪しく光りだしました。

その光に照らされて、全身を動物の骨で身を包んだ怪しい・・・男か女かどうかわかりませんが
とにかく怪しい人が現れました。

「皆の者!時は来た!」

あ、性別はわかりましたあの人女の人です。
だって、声が高いですから。
女声の男でもあんな高い声はまず出せません。

「謎の瘴気によってホップスターは消え去り、後に残るは絶望のみ!」

おお、何だか凄い演説しております。

「残された我々に出来る事は古の救世主を蘇らせるのみ!
そのためには生贄が必要なのだ!」

女性は気合を入れて演説しています。
その言葉には説得力があり、気を抜くとこちらが引き込まれそうです。

「そしてその生贄も全て集まった!今日こそ救世主復活の儀式を行う!」

わああああああああ!

演説が終わると座っていた人達が一斉に完成をあげました。
「え、あ、わぁあああああ・・・。」
私もとりあえず怪しまれないように声を上げます。
しばらくすると演説をした女性は去っていきました。
座っていた人たちも立ち上がり、さっきのように一列になってではなく
バラバラに歩き出しました。

「ホラ、リボンちゃん!」

と、ムーンさんが私の袖を引っ張ります。

「何やってんだい!早くしないとピッチちゃん生贄になっちゃうよ!」

ムーンさんは私にそう言いました。
私は慌てて立ち上がり、ピッチさんを探しに部屋を出ました。

続く