かにさんの小説

【キング オブ ウィンド】第九話


キング オブ ウィンド

第9話


キャスピールに向かう一台の馬車があります。
その馬車に風の騎士団となったレモンとライラックが乗っています。
「ああもぅ!何で私がこんな奴と栗運びなんてやらなければいけないの!」
レモンはとても不機嫌です。
「レモンさん、少しは落ち着いてよ・・・・。」
ライラックはそう言ってレモンをなだめました。
「でも・・・。」
レモン、とても不満タラタラです。
「あ!目的地が見えてきたよ!」
ライラックは目の前にある小さな村を指差しました。


「ここがキャスピールですかぁ・・・。」
ライラックは村の中を見回してそうつぶやきました。
村中、栗の木で一杯です。
しかも、今は冬なのに栗が一杯実っています。
地面にも、栗が一杯です。
「さっすが栗の名産地。栗がほうふねぇ・・・。」
レモンがそうつぶやいたその時。
「はいはい、お客さん、仕入れたての胡桃は要らんかー?」
と、突然後ろから声が聞こえてきました。
レモンとライラックは振り向きました。
そこにはサンバイザーとリュックを身につけ、更に耳に鉛筆をかけた子供が立っていました。
その足元にはたくさんの栗のイガがあります。
「ワイの名はカビラス、お二人さん、栗はいかがでっか?」
カビラスと名乗った少年はそう言って栗のイガを手に取りました。
「・・・いや、いりません。」
「栗は欲しいけどその辺で拾えばすみますし。」
二人はそう言ってカビラスの目の前から去りました。
「・・・うウーン、お客さん、そう言わずに買ってくれへんかぁー?」
カビラスはそう言うと栗のイガを持って二人を追いかけ始めました。
「一個10G!悪くない値段でしょ?」
「だから別にいいって!」
「そう言わずに・・・なぁ頼むでホンマに。」
「・・・買おうかなぁー?」
「ライラック!」
二人はカビラスから逃げようと必死です。
しかし、振り切れません。
「買ってくれるまで地獄の果てまで追いかけまっせー!」
カビラスも追いかけるのに必死です。
3人の追いかけっこはしばらく続きそうです・・・・。


「・・・つ、疲れた・・・。」
遂に二人は仰向けになり、倒れこみました。
「どや!ワイの勝ちやな!」
カビラスはガッツポーズをとりました。
いつの間に勝負になったのかは聞かないで下さい。(何
「さ!栗一つ15Gや!」
カビラスは早速栗を二人に差し出しました。
「前より高くなってる・・・。」
ライラックは呆れている。
「さあ!買うのかかわへんのか!?」
カビラスは凄い迫力で二人に迫ります。
(どうしよう・・買わなかったらこいつ死ぬまで付きまとうかもしれないし
買ったら何か負けた気がしてヤダ・・・。)
レモンはチョット考えます。

と、その時でした。

「うわあああああ!」
近くで町の人の悲鳴が聞こえてきました!
「!?何だ!?」
「あっちから聞こえてきたよ!」
二人は同時に立ち上がると声のした方に向かっていきました
「あ!こら待たんかい!」
カビラスも二人を追いかけていきました。

続く