かにさんの小説

【リボン イン ナイトメア】stage11


リボン イン ナイトメア


stage 11

「キャアッ!」

ドッスーン!

私は宙に放り出され、地面に尻餅を搗きました。
「・・・ここは?」
私は辺りを見回します。
そこは草木一つ無い、岩だけが散乱している大地でした。
「ムーンさん、ピッチさん、何処に行ったんですかー!?」
私は2人の名前を飛びました。
・・・返事はありません。
「・・・二人とも、別の場所に飛ばされたのかな・・・。」
私は急に心細くなりました。
・・・と、その時です。

「リ、リボン・・・お願い、退いて・・・。」

私の下の方からムーンさんの声がしました。
「・・・ムーンさん?」
下を向くとそこにはムーンさんが私の下敷きになってました。
「・・・やっと気が着いたのかい?早く退いておくれよ。」
ムーンさんはそう言いました。
「あっ、ハイ、ゴメンなさい!」
私はそう言ってムーンさんの上から降りました。
・・・そして、ちょっと安心しました。
「やれやれ、死ぬかと思ったよ・・・。」
ムーンさんはそう言って立ち上がります。
「・・・ウワアッ!」
ムーンさんは自分が倒れてた地面を見て驚きました。
勿論私も驚きました。
「・・・二人とも、酷いよ・・・。」
・・・ムーンさんと私に潰されて円盤みたいになったピッチさんはそう呟きました。


「・・・それにしてもここは何処何だい?」
ムーンさんは辺りを見回しました。
「私も良くは分かりません・・。」
私は周りを見渡してそう呟きました。

カサカサカサ・・・。

・・・と、目の前を何かが通り過ぎました。
「・・・何だい、あれは?」
ムーンさんは通り過ぎた物を見てそう呟きました。
私達の、目の前を通り過ぎた何かとは・・・。

・・・アリさんでした。

普通の50倍は大きいと思うアリさんが目の前を通り過ぎていったのです。
「・・・ホップスターに、あんな大きさのアリさんって居ましたか?」
私はムーンさんにそう言います。
「・・・いいや、いないねえ・・・。」
ムーンさんはこう答えました。

・・・一体私達はどうなったんでしょうか?

別の星にきちゃった?

それともこれは夢?

ギュウウウウウ・・・。

・・・私はホッペを引っ張ります。
・・・やっぱり痛いです。
とりあえず、これが夢ではない事を確認しました。
「・・・ねえ二人とも!これを見て!」
と、遥か後ろでピッチさんの声がします。
「何だい、そんな所に何かあるのか?」
私とムーンさんはピッチの所にかけよりました。
「これを見て!」
ピッチはある物を指差しました。
・・・それが何か、すぐには解りませんでした。
何故なら、余りにも巨大でしたから・・・。
「・・・これ、倒れた看板かい?どれどれ・・・?」
ムーンさんはこれまたでっかい文字を一文字ずつ、読み上げました。

「ここは Mt・DEDEDE、関係者以外立入禁止。」

「・・・デデデ山!?アタシ達、そんな所まで飛んできたのかい!?」
ムーンさんは看板の文字を読みあげた後、驚いた顔でそう言いました。
「ええ!?ここってデデデ山なの!?」
ピッチさんも驚きます。
「・・・あの、デデデ山って何ですか?」
無論私がその場所の意味を知る訳がありません。
私は2人にこの場所が何なのか問い掛けました。
「デデデ大王の城があった場所だよ、現在は引越ししちゃったけどね。」
ピッチさんはそう言います。
「・・・引っ越したと言うよりは引っ越されちまっただろ?
カービィとか言う奴のせいで無理矢理奪った食べ物毎運搬されちまったって話さ。」
ムーンさんの一言に、私はビックリします。
「ムーンさん、カービィさんの事知ってるんですか!?」
私はムーンさんに質問しました。
「・・・名前だけはね、そんな事より・・・。」
ムーンさんはまた巨大看板の方を向きます。
「・・・なんでこんな巨大看板があるかと言う事さ。」
・・・私は訳が分かりませんでした。
「・・・多分こういう事だと思うよ。」
・・・ムーンさんは私の後ろを通る巨大アリさんの行列を見てこう言いました。
「・・・アタシ達が小さくなってしまったって事さ。」
・・・私とピッチさんは驚きの余り、声も出ませんでした・・・。


「・・・でも、何でこんな事に?」
私はバランスを取りながらムーンさんに言いました。
「・・・多分、マドゥーとか言う奴の魔法で飛ばされたせいさ、
その時なんか失敗して、体が小さくなったんだよ。」
ムーンさんは私にそう言いました。
「どうすれば元に戻れると思いますか?」
私はまた、ムーンさんに質問します。
「・・・ま、それは後で考えるさ、今はこの何も無い荒野を出ないとね・・・。」
・・・ムーンさんはそう行って寝転がりました。
「・・・どうでも良いけどみんな、この上バランスが悪いよ・・・。」
ピッチさんは落されまいと必死に踏ん張っていました。
・・・実は私達、後ろを通っていたアリさんの行列の上に乗っかってるんです。
何しろこんな果ての無い荒野、飛ぶなり歩くなりしても結構骨ですからね。
「ピッチさん我慢して下さい、私だって落ちないように頑張ってるんですから・・・。」
・・・私、この冒険でまた一つ学びました。
アリさんの上は乗りづらいと・・・。
学ばなくても良いような気がしますけど。
「・・・さて、もうそろそろ進んだ気がするんだけど・・・どのくらい進んだのかい?」
ムーンさんは器用にアリさんを乗りこなしながら辺りを見回します。
「・・・まだ、あそこに看板が見えますけど・・・。」
私はちょこんと倒れてる看板を指差しました。
「・・・30分進んでこの程度かい?先は長いねえ・・・。」
・・・そりゃあ、所詮はアリさんですから。

※ここから先はリボンが見た話ではありません。
なので語りはリボンからナレータにタッチさせて頂きます。

さて、そんなリボン達を誰かが見つめています。
・・・金髪のアドレーヌと同じくらいの少女です。
その背中にはリボンと同じ羽根がはえています。
その少女は、いかにも少女チックな部屋でクッションを背中に指をくわえながらリボンを見ていました。
「・・・あの子、見かけによらず強い・・・。」
少女はクマのぬいぐるみを抱えながら言いました。
「・・・でもいい気にならないで、所詮アンタなんか私の所にたどり着けないんだから・・・絶対に。」
少女はクマのぬいぐるみを親の仇の如く強く握り締めました。

※ここから語りはリボンに戻ります。

「・・・もう、何時間たったんだい?」
ただでさえくらい空が更に暗くなりました。
星は見えず、ただ空に月がぽっかりと浮かんでいます。
「・・・多分、5時間ぐらい。」
私はムーンさんの質問にそう答えました。
もう、看板はさすがにみえません。
でも、暗いから見えないだけかも・・・という不安に私は襲われました。
「でも、こんなに長い間私達を担いでるのに、全然平気なんて・・・アリさんって、意外と力持ちなんですねー。」
私は不安を吹き飛ばしたくて、どうでも良い事を喋りました。
・・・実際、不安要素はたくさんあります。
アリさんが巣に着いたらどうするか。
ここはデデデ山のどの辺りなのか。
ちゃんとデデデ山を下りられるのか。
それ以前にちゃんと元の大きさに戻れるのかも解りませんし・・・。
「もう、いつになったらこの荒野を抜けられるの?僕、疲れたよー!」
ピッチさんはアリさんの上でぴぃぴぃ泣き出しました。
「ち、ちょっと!そこでそんなに暴れたら・・・。」
ムーンさんはピッチさんを止めようとしますが・・。

ポロリ

・・・ピッチさんはアリさんの上から零れ落ちてしまいました。
そして・・・。

ヒュウウウウウウウウウウウゥゥゥゥ・・・。

「うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・。」
・・・どうやら何処かに落ちてしまったようです。
「全く、言わんこっちゃ無いよ!」
ムーンさんはそう行ってアリさんから飛び降りました。
「あっ待って下さい!」
私もアリさんから飛び降りてムーンさんの後を追いかけます。
ムーンさんはある所で立ち止まりました。
私もムーンさんの後ろに追いつきます。
「こ、これ・・・・。」
私はムーンさんの肩越しに大きな穴を見つけました。
実際は小さいのでしょうがアリさんサイズの私達には相当巨大な穴です。
「・・・どうやらピッチはこの中に落ちちまったようだね・・・。」

ヒュンっ!

ムーンさんはそう呟くと穴に飛び降りました。
「ち、ちょっとムーンさん!危ないですよ!」
私はムーンさんに叫びます。
「今更ビビってんじゃないよ!危ないと思うならそこで待っていな!」
ムーンさんの声は段々小さくなり、そして聞こえなくなりました。
「・・・。」
・・・ここで待ってたってどうにもならない・・・。
そう思った私は穴に飛び込みました。
・・・何処に続くか解らない、謎の穴に・・・。


=続く=